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87 創立総会における発起人の議決権行使について

 
Q. 質問事項:

 

 中協法第27条(創立総会)第5項は中小企業等協同組合の創立総会の議事について「創立総会の議事は、組合員たる資格を有する者で、その会日までに発起人に対し設立の同意を申し出たものの半数以上が出席して、その議決権の三分の二以上で決する」と規定されている。この規定によれば創立総会において議決権を行使する者は設立同意者のみで、発起人の議決権の行使は認められないものと解される。
 したがって、設立同意者が数名以上ある場合は問題を生じないが、たとえば、組合員たる資格を有し、かつ設立と同時に組合員になろうとする意思のある者が、法第24条(発起人)第1項の規定により全員発起人となり、しかも他に設立同意者がない場合は前記法第27条の規定による設立同意者の出席は不可能となり、したがって創立総会における議事決定は不可能となるものと解釈される。
 以上のような全員発起人による組合設立の場合には会社の発起設立の場合と同様創立総会の開催を必要としないものと解されるが、この見解が正しいかどうか、もし正しくないとすればこの場合の創立総会における議事及び運営の取扱についてご教示をいただきたい。

 

 

A. 回答内容:

 

 中協法第24条第1項並びに第27条第3項及び第5項の趣旨からして、発起人も設立同意者として創立総会において議決権を行使することができるものと解される。
 また創立総会が設立行為における不可欠の要件ともなっているので設問のように、発起人のみによる組合の設立に際しては、創立総会の開催を必要としないとする解釈は成り立たないと考える。

 

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