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22 組合員が1人となった組合の存続について

 
Q. 質問事項:

 

 中小企業等協同組合法の組合員が1人となった場合は、中協法第62条に規定する解散事由には該当しないが、同法の目的(第1条)及びその目的達成のための組織並びに運営に関する諸規定の趣旨から当然に解散になるものと解するかどうか。

 

 

A. 回答内容:

 

 中小企業等協同組合は、組合員数がいわゆる法定数を下回ることになっても、当然には解散しない。
 なぜならば発起人の数(中協法第24条)、役員の定数の最低限度(同第35条)、持口数の最高限度(同第10条第3項本文)の面からみれば、組合員数は一見4人(連合会にあっては2組合)以上なければならないようであるが、これは組合の存続要件ではなく、設立要件であって、欠員の場合も十分に予想しているからである。
 問題となるのは設例の場合のように組合員数が1人となった場合であるが、現行法上においては、この場合にも組合は解散しないものと解する他はない。
 因みに商法第94条第4号で「社員ガ1人卜為リタルコト」を法定解散事由と定めているが、中協法においては、これを準用していないからである。
 しかしながら、組合員が1人となった場合は組合は人的結合性は完全に失なわれ、法の目的に反する結果となるので立法論としてはこれを法定解散事由に加えるようにすることも考えるが、現行法上は中協法第106条によって措置すべきであろう。

 

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