“活路開拓事業”〜 上手に活用して組合の課題解決を! 〜

 

全国中小企業団体中央会が窓口となっている「中小企業活路開拓調査・実現化事業」。

組合や任意グループの抱える様々な課題に対する解決策を策定するための補助事業の

一つで、長い歴史と多くの実績があります。専門家を活用したビジョン策定の他、

試作品の開発、情報ネットワークシステムの構築、展示会への出展など幅広い事業に

活用できます。

 

「平成28年度中小企業組合等活路開拓調査・実現化事業」の募集を下記のとおり

開始しております。本事業は、環境変化等に対応するため、単独では解決困難なテーマ

(新たな活路開拓・付加価値の創造、既存事業分野の活力向上・新陳代謝、情報化

の促進、技術・技能の継承、海外展開戦略、各種リスク対策等)について、中小企業

が連携して改善・解決を目指すプロジェクトを支援するものです。

本事業は、昭和53年から実施されており、現在まで5,800を超える中小企業組合等が

活用しています。

 

【支援対象者】
 中小企業組合(事業協同組合、商工組合、企業組合等)中心とした中小企業の連携

グループ

【補助率】
 補助対象経費の10分の6以内

【応募受付期間】
平成29年2月8日(水)〜 4月28日(金)
(1)第1次締切:平成29年3月10日(金)【17時必着】

(2)第2次締切:平成29年4月28日(金)【17時必着】

※締切ごとに、審査・採択を行い、予算枠に達した時点で終了となります。 

 

 

■支援メニュー

T.中小企業組合等活路開拓事業

組合等が、自らまたはメンバーの新たな活路を見出すための様々なプロジェクト

を支援し、以下の類型の事業を実施することができる。

≪調査研究型≫

新分野に進出するための調査研究、将来ビジョンの策定などを支援する。

【テーマ例】

・ 地場産品の海外進出による販路開拓のための調査研究

・ 業界が魅力ある産業へ転換するための新たなビジネスモデルの創造

≪実現化研究型≫

構想やビジョンをカタチにするため、試作品の開発や実証実験を通じて、商品・

サービスの実用化・具現化を支援する。

テーマ例

・ 伝統産業を活用した現代生活にマッチした商品開発

・ 業界の新規格に適応した試作品の開発と性能試験・分析

≪展示会等求評型≫(展示会等出展事業)

試作品や新製品を国内や海外の展示会などに出展して、販路開拓戦略の構築を支援

する。ただし試供・求評事業における展示会の開催、出展は、あくまでも試作品等

の試供、求評の範囲に限られる。これらの類型を組み合わせて実施することにより、

さらに効果的なものとすることも可能。また、「展示会等出展事業」を単独で実施

することもできる。

 

U.組合等情報ネットワーク

システム等開発事業

組合等が課題解決のための情報ネットワークシステム開発などに係る下記の事業

支援する。

≪基本計画策定事業≫

情報ネットワークシステムを構築する前提となる組合事業の業務分析、計画立案、

RFP(提案依頼書)策定などの調査研究のためのプロジェクトを支援する。

≪情報システム構築事業≫

情報ネットワークシステムの構築、業務用アプリケーションシステムの開発、普及

のためのプロジェクトを支援する。

 

V.補助金額等

補助率

補助対象経費総額の10分の6以内

補助金額

・中小企業組合等活路開拓事業

・組合等情報ネットワークシステム等開発事業

(上限)11588千円

(下限)1,000千円

  ※展示会等出展事業

(上限)1,200千円

 

主な対象経費

・謝金(委員手当、専門家謝金など)

・旅費(委員旅費、専門家旅費など)

・会場借料 ・資料費 ・印刷費

・委託費

・原稿料

・試作費(*@)

・機械装置等購入費(*A)など

*@…展示会等出展事業は除く

*A…展示会等出展事業は除く。補助金交付決定額の二分の一が上限。購入した

機械装置等は補助事業以外に転用不可。台帳を設けて管理し、処分時は

全国中央会の承認を得ること。

 

■活路開拓事業のメリット

組合員の意識改革・企業間連携の促進

全国中央会の調査によると活路開拓事業においては、調査研究、試作・改造、実験

・実用化試験、ビジョン作成などの本来の事業成果のほかに、「組合員や事務局職員

における環境変化への認識が深まった」、「協力して課題を克服しようという積極的

な意識が醸成された」などの成果があげられた。また、組合員間における競争から

協調・協力・連携への意識転換が促進され、組合の重要な意義のひとつである企業間

連携への期待が増大したという結果が得られた。さらに、組合員側でも、自社の技術

・品質管理能力の向上がはかられ業務改善、構造改善への刺激となり、「自社の経営力

強化に役立った」、「公的支援を受けた事業への参加で信用力が向上した」など、個別

企業でも成果があったとする声が多かった。

 

〈活路開拓事業における留意点〉

単にイベントを開催するための事業は対象とならないので内容の精査が求められる。

単独の「展示会等出展事業」では「応募時点までに商品化された製品・サービス等」

を出展することにより、消費者等への求評活動を行うこと。また、組合の強みの分析

などを行わず、単に委託、外注によるロゴマーク、パッケージデザイン、パンフレット

等の販売促進活動のツール製作を主たる目的としている事業は対象とならないので注意

が必要。

 

■支援のポイント

@組合、連携グループを支援

支援対象は、中小企業組合(事業協同組合、商工組合、企業組合等)や共同出資組織

(LLC、LLP等)、任意グループなどの中小企業の

連携グループ。

※ NPO法人、公益社団法人、一般・公益財団法人、三名以上の中小企業者が共

同出資していない会社組織(株式会社等)は支援の対象外

A専門家の活用

活路開拓のためには、学識経験者や研究機関の専門家などから、第三者としての意見を

聞き、様々なアイデアや情報を得ることが重要。解決策を策定するプロジェクト委員会

への専門家の参画により、多様な知識に基づく助言が得られ、自分達だけでは困難で

あった課題の解決がはかれる。活路開拓事業では、専門家の謝金や旅費などが補助対象

となる。

B中央会がサポート

中小企業連携の専門支援機関である中小企業団体中央会が、プロジェクトの事前準備から

実施段階、実施後のフォローアップや継続活動までをサポートする。

 

補助事業の流れ 〜 事業の効果的実践ステップ 〜

【計画立案事前準備】

・環境変化などを想定した今後の「ありたい姿」を踏まえ、現状の課題や目標を設定し、

成果の普及方法について組合内部で話し合う。考えがまとまったら、まずは石川県中央会

に相談を!

【応  募】

・活路開拓事業をいかに活用して「ありたい姿」を実現したいのか、取組内容

を「事業計画書」に記入し応募する。(例年、2月頃より順次受け付けスタート)

【選  考】

・審査 → 選考委員会 → 採否決定・採択者向け説明会(5月頃)

ただし活路開拓事業は、政府の予算決定が前提となる。

【本 申 請】補助金交付申請書の提出(7月末日までに) → 交付決定

【事業実施】

・委員会を設置、専門家の助言やメンバーの意見を集約し事業を実施

・委託契約

・試作品開発 

・普及講習会の開催 など

・書類作成(遂行状況報告書、実績報告書など)

・事業完了(215日)

・精算払請求(補助金額確定後)

 

<プロジェクト終了後>

・策定したビジョンの実現に向け、継続的に活路開拓に向けた事業を実施成果の

検証

・成果を検証し、次のステップにつなげる