年頭ご挨拶

 石川県中小企業団体中央会
 会 長  五 嶋 耕 太 郎   


創立50年を新たな出発点に

 

 新年あけましておめでとうございます。

 会員の皆さんには、希望に満ちた新しい年を健やかにお迎えのことと心からお慶び申し上げます。

  又、旧年中に賜りましたご厚誼に対し、役職員一同心から感謝申し上げます。

 昨年は、自民党が歴史的な大勝利を収めた九月の衆議院総選挙、日本人宇宙飛行士、野口聡一さんが搭乗した米国スペースシャトル「ディスカバリー」の打ち上げ成功、そして年末には清子内親王のご成婚という大変に嬉しい出来ごともあり、大過なく過ぎた一年であったかと思います。

 本会におきましても創立50年という節目の年にあたり、会員の皆様方のご支援とご協力により記念事業も滞りなく実施、記念式典も盛況裡のうちに開催できましたことに改めて感謝申し上げます。

 現下の景気動向は株価が年初来の高値を更新、在庫も低水準で推移、設備投資も企業収益の改善等により増加基調を維持、又、雇用環境も依然厳しい状況ながら一部で持ち直しの動きをみせる等、国内民間需要に支えられ、ようやく長い足踏み状態を脱し緩やかな回復過程にあると言われております。

 しかし、景況感は大企業と中小企業では依然として格差が存在し、業種や地域別にも偏りが見られ、中小企業の多くは量的繁忙にも拘わらず、原材料の高騰、単価引下圧力によって利益を確保することができないままであり、景気回復の広がりを実感するまでには至っておらず、むしろ、中心市街地や商店街の衰退、企業の生産拠点の海外移転による地域産業の空洞化、公共事業の縮小など構造的要因により、経営環境は依然として厳しい状況下にあります。

 景気回復を確実なものにするためには、経済社会基盤の中枢として、又、地域経済並びに雇用創出の担い手として大きな役割を果たしてきた中小企業の活力強化が急務であり、とりわけ地方経済の牽引役である中小零細企業の活性化が不可欠であるということは言うまでもありません。

 このような状況の下で、中小企業が今後とも競争力を維持し、その発展基盤を強固なものとして、健全な発展を遂げて行くためには、中小企業が持つ機動性、創造性、柔軟性を発揮し、積極的に経営革新に取り組むと共に、新分野開拓、新規創業等、新たな取り組みの努力と、個々では解決し難い問題については協同化の精神を組合に結集することにより、経営資源を相互に補完しあう、多様な中小企業連携組織を活用していくことが肝要であると思います。

 創立後、半世紀の実績を踏まえ、中央会に課せられた使命と役割を十分に認識し、中小企業組合の中核的支援機関として会員団体はもとより中小企業に向けてしっかりと軸足を置き、信頼される中央会を目指し総力を結集して事に処して行きたいと考えております。

 会員諸賢には旧年にも倍したご支援,ご協力をお願い申し上げますとともに、新しい年が幸多かりしことをご祈念申し上げ、年頭の挨拶に代えさせていただきます。


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