商店街の活性化

輪島市商店連盟協同組合

住所:〒928 輪島市河井町20-1-1 電話番号:0768(22)7515 FAX:(22)6555
設立:昭和58年5月 組合員:181人 出資金:4,480千円 

●縦糸のスタンプ、横糸の商品券で大型店に面で対抗
 スタンプ事業を縦糸に、商品券事業を横糸に見立て、その1枚の布を地域に点在する組合員が
活用し、大型店に対抗。スタンプ、商品券ともに発行高1億円に迫る勢い。

○事業の背景
 輪島市は、能登半島の北側に位置し、県都金沢市からクルマで2時間以上かかるなど、恒常的
な人口流出地域であり、高齢化も進んでいた。加えて、当組合設立前後に2つの大型店が相次い
で出店し、商業環境は大きく変わった。商業環境の変化に危機感を持った組合員の間で、それま
でたびたび話題になっていた「統一スタンプ事業」実現に向けての気運が一気に高まった。

○事業の概要
 当市では従来から2つの会社系スタンプ会が競い合っていたが、「買う場所によってスタンプ
の色が違うのは不便」という利用者の声をたびたび耳にしていた。そこで、昭和57年7月、輪
島商工会議所の商業部会で両スタンプを一本化すべきとの意見がまとまったのを受けて、同年1
0月「輪島スタンプ会」(その後現在の名称に変更)を発足させ、「統一スタンプ事業」を始め
た。また、翌58年4月には、石川県では初の「共通商品券」の発行に踏み切った。以来、折々
に公的資金の助成を受け、カンフル剤として商品券リニューアルなどの活性化事業を実施した。

○成   果
 「スタンプ事業」と「商品券事業」の両輪を、公的資金を用いながら行い、利用者の獲得を図
るというコンセプトは見事に成功し、平成7年度のスタンプ発行高は約9,600万円、商品券
発行高は約8,000万円と、ともに当初目標の1億円に迫る勢いとなっている。輪島市民の認
知もきわめて高く、現在では全国的にも注目される事業となった。また、全員の合意を得るより
も、中心となる人が「考えながら走る」という、実行力優先の体質が組合内に醸成されたことは
大きい。

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