県内の情報連絡員報告(3月)

製造業

*食料品製造業(醤油製造業)
 
醤油出荷量は、前年同月比を上回り、底離れの気配が見られた。だが、楽観は許されないようだ。

*食料品製造業(菓子製造業)
 
先月に比べ、小中学校等の卒業式がり、製造販売がやや好転した。

*繊維同製品製造業(ゴム入り織物製造業)
 
今年度、廃業・休業等で組合員の脱退が相次ぎ、かなり深刻な事態になってきている。引き続き、多品種・少ロット・短納期が多く、生産効率が低下している。厳しい状況が続く中、弱点の克服と自立に向けて前向きに行動している組合員も多い。

*繊維同製品製造業(織物製造業)
 
絹分野では、景気の停滞と信用不安により売れ行き悪い状況が続く中、日本文化の見直し、きものへの感心が高まりを見せ、需要拡大が期待されるが、多品種、少ロットの発注に終始し、また中国の天候不順による繭の減産が原料(生糸)高を招き、厳しい採算性で推移している。合繊分野では、デザイン性のあるインテリア、極細分繊織物など差別化衣料で好調なものも点在し、提案企画品の注文があり、生産量増傾向はいくらか見られるものの、採算性の改善には至っていない。高度成長を続ける中国への高付加価値差別化織物の輸出が期待される。昨年10月14日〜21日にかけて開催されたテキスタイル上海展、北京展への出展はかなりの手ごたえがあり、中国輸出を推進したい。しかし国内衣料需要は依然としての低迷が続き、当産地の業況は厳しさが続く見通し。新商品開発に伴う設備の改良は見られるが、新設備投資計画は極僅かなものになっている。

*繊維同製品製造業(撚糸製造業)
 
諸原材料(ナフサ)の高騰などにより、委託生産を主とする立場からデフレの解消も一掃されていない中、このような環境では価格転嫁もできず、川中の我々にその反動が押し寄せるか大変危惧される。

*繊維同製品製造業(染色整理業)
  3月末より4月上旬に、各卸商社の新作展示会が始まる。その結果に期待している。

*繊維同製品製造業(ニット製品製造業)
 
スポーツ衣料と非衣料向けの受注は、3月という時期にしてはシッカリ。前年は苦戦だっただけに、前年同月比でみると明るさがある状況

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
  3月度は、生産の調整時期に当たり、毎年生産が落ち込むが、例年通り、今年も、受注・生産・販売ともに大幅な落ち込みとなっている。決算期を迎え、この1年間も、組合にとっては厳しい年であった。内需の増加により、一般消費者の大幅増を期待して来期を待つこととしたい。

*木材・木製品製造業(木材製造業・能登地区)
 
製材業者は、注文が減ってきた様子。
 
*木材・木製品製造業(木材製造業・金沢地区)
  3月度は、予想通り合板を筆頭に米材、北欧材、北洋材と木材全般が値上がりを始めた。北洋材に関しては、中国及び韓国の需要増大が起因と言われている。米材、北欧材に関しては、需給関係の外に、輸送コストも起因しているようです。このように仕入高の状態が続くようであれば、不採算状態に入っていく事が懸念されている。
 
*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
  3月の組合取扱い出荷量は、対前年同月比生コン向け▲17.7%。アスコン向け▲12.2%。全体量でも▲15.6%といずれも大幅な減少となった。15年度年間トータルでは、対前年比出荷量全体で▲4.2%。設備創業度も▲4.4%の減少となった。15年度まで全体の下支えをしてきた特需もほぼ終了し、16年度は一層厳しさを増す市況にあり、協業化や集約化も検討しながら、業界が一丸となり対応すべく努めている。
     
*窯業・土石製品製造業(陶磁器商工業)
  5月の茶碗まつりへ向けて、準備に取り掛かっている。

*窯業・土石製品製造業(生コンクリート製造業)
 
県内生コンクリートの出荷状況は、16年3月末現在で前年同月比で約▲18.5%の減少となった。前月より減少幅は縮小し、数量的には増したものの、新規物件も見当たらず、需要低迷を反映して落ち込み、15年度累計では、前年度対比▲6%の出荷減となった。
     
*鉄鋼金属製造業(鉄鋼金属製品製造業)
 
特に変化が生じた訳ではないが、あいも変わらずの多忙さである。
 
*鉄鋼金属製造業(箔製造業)
 
前月と同様、特に変化は見られない。

*鉄鋼金属製造業(鋳物製造業)
  15年度生産量は29千トンと、ここ3年間で最も多く、景況は好転に動いてきている。業況は、多少の企業較差はあるものの、生産能力を満たしている。ただ、鋳造主材の大幅な値上がりで経営は厳しいものがある。現在、値戻し、値上げ運動を展開しており、ユーザには、理解を示すところもあるが、まだ、これからと言うところである。

*鉄鋼金属製造業(鋳鍛工業団地)
  3月期決算企業において、前年に比べ売上高の増加により、収益状況は好転している。但し、販売価格の低下に加え、最近の動きとして、材料費の値上げ等の要因が生じている結果、収益額は増加しているが、収益率は低下しているようである。

*鉄鋼金属製造業(鉄鋼金属製品製造)
 
仕入材料の高騰から、今夏場の景況が心配。人材確保が困難。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 
最近の景気は、政府の月例経済報告に見られるように設備投資と輸出に支えられ、長かった水面下からようやく脱し、着実に回復していると伝えられております。しかしながら、石川県鉄工機電協会が実施している業況調査の1〜3月期結果によると、折角の景況回復が、特に原材料単価の高騰により収益状況がマイナスに転じております。この点が一番心配かと思われます。仕事があっても材料が遅配・高騰では、中小企業は生きていけません。関係機関への働きかけが急務と思われます。
 
*機械器具製造業(工場団地)
 
忙しいと言われるほどではありません。しかし、雇用の方は増加してきています。

*機械器具製造業(繊維・一般機械製造業)
 
販売価格の上昇は、素材価格の値上がり分を発注先企業への納入価格に上乗せする交渉が、徐々に進展しているためで、加工の工賃は依然として厳しいままである。

*機械器具製造業(工作機械製造業)
 
鍛圧機械関連は、3月で超多忙は一段落したが、`04年度の設備投資計画は順調に進展しており、現段階で、年内一杯の仕事量は確保できる見込みになった。

*機械器具製造業(鉄工団地)
 
繊維機械関連は、売上で前年同月比マイナスとなったが、建設機械や工作機械をはじめとするその他業種の活況により、全体としては前年比プラスとなった。操業度アップに伴う人員増や生産設備の増強などの処置がとられつつある。「必要なものを、必要な数だけ、必要な時に」生産する方式の浸透により、"物づくり"の様相が随分変わってきたことを実感する。「少ロットで、多頻度な注文を、短納期でこなす」ことが、より強く求められてきている。

*その他製造業(漆器製造業)
 
近代漆器業界は依然として悪化し、前年比10%の落ち込みが見込まれ、特にギフト市場が悪い。量販店向けの商品も落ち込み、かろうじて100円ショップ等格安の商品の出荷が動いた程度で、全体として低迷が続いている。又近代漆器(樹脂漆器)の分野にも外国の廉価な製品が入ってきており、産地での生産の落ち込みが増大している。伝統漆器も明るい兆しが見えず、産地での生産・販売は依然として落ち込み、伸び悩んでいる。ただ、底が見えた感もある。外国の廉価な木製品も売れ行きに頭打ちの状態で、これも目先が見えず、まだまだ低迷が続くと思われる。

非製造業

*卸売業(原糸織物卸)
 
決算期ゆえか、荷動きが悪いと聞く。

*卸売業(水産物卸)
 
売上高がやや増加したものの、業界の景況には変化が見られない。今までの減少に下げ止まりを期待しているが、もう少し実績の推移をみていきたい。

*卸売業(電設資材卸)
 
電材業界は、建築業界に付随する部分がほとんどなので、相変わらずの不況の風が吹き荒れています。年度末の需要が僅かばかり出て食いつないで、3月は乗り切れたようです。業界全体の売り上げは、約12億程度です。21世紀美術館、金沢大学、などが売り上げに貢献しました。15年度の従業員数(3月末現在)は290名で、前年度より10名程度の減。今年度新入社員8名です。
     
*小売業(石油販売業)
 
仕切り価格の上昇にもかかわらず、ガソリン小売価格は依然として低迷、厳しい経営状況は変わらない。消費税総額表示の義務化が実施されるが、表示価格を整数にした場合に、端数処理のし方によって消費税の負担を被ることも予想され、対応に苦慮している。レジの入替など経費の負担増が発生、少ないマージンのなかで、更に経営を圧迫する。

*小売業(電器小売業)
 
年度末を迎え、新入学・就職・転勤等の需要も最近は量販店に奪われて、地域店が確保できる売上額も減少気味。メーカーから地域店への出荷金額は、昨年を大幅に上回った模様(伸び115%〜120%)だが、これは、ルームエアコンの早期出荷によるもので、年間商品による売上高伸びは昨年並みで終わった。今後発生するオリンピック需要等に期待したい。
     
*小売業(衣料販売業)
 
全体として緩やかな景気回復とのことであるが、地方の当業界は実感はなく、個人消費もなお弱め、気候が春らしくなるにつれて、商品がようやく動いた状況であった。(前年比96.5%)

*小売業(鮮魚販売業)
 
株価も上がって、景気も上向きと世間の風評もあるが…。鳥肉や牛肉の問題がかしましい。少しは「魚」の方に順風が吹くかと思いきや、そんな風にもない。なかなか消費者の食品ニーズ、動向が掴めなくて、組合員も苦労しているようである。

*小売業(土産販売業)
  2月に上向きに思えた観光動向も、3月には曜日の関係か弱く、店頭の客数は減少した。

*小売業(共同店舗)
  3月は、売上高予算96.5%、既存ベース前年比93.7%で、前年比割れの主な要因として、2月の逆の現象(土日が各1日づつ少ない)。部門別前年比は、ファッション99.1%、服飾101.4%、生活雑貨86.7%、食品101.1%、飲食92.8%、サービス87.1%であった。個店別では、予算達成店舗が36店舗中15店舗、前年値クリアー店舗が35店舗中14店舗という結果です。また、平成15年度として、予算費95.7%、前年比100.3%という結果です。部門別としては、前年比ファッション99.7%、服飾103.6%、生活雑貨98.35%、食品100.6%、飲食・サービス99.8%であった。

*商店街(近江町)
 
景気が上向きと報道されていますが、市場内はまだまだ鈍く、厳しい状況が続いている。
 
*商店街(横安江町)
 
来街者の増加が見られた。
 
*商店街(尾張町)
 
春を予感させる3月は情緒もあり、ちょうど景気の上向きの予感と相まって、比較的売り上げは定着したようだ。
 
*サービス業(温泉旅館業)
 
本年に入り、プラス傾向が続いていたが、3月にきて対前年マイナスとなってしまった。一部の企業だけの景況感しか戻っていない様相であり、まだまだ温泉旅館業界は厳しい状況となっている。
 
*サービス業(自動車整備業)
 
継続検査対象車両数は、前年同月比1.9%増、前月比では81.4%増、新規登録車は前年同月比4.3%減、前月比では87.3%増で推移している。

*サービス業(クリーニング業)
 
前年比3%増加でした。3月中旬からの需要は、鈍い動きとなった。気温が上がらず、冷え込みが続いた。シーズン本格化は4月に持ち越されたようです。
 
*建設業(総合建設業)
 
建設工事の受注高は、前年同月比の8.6%の減となった。内訳としては、民間は、民間土木25.8%の増、民間建築14.6%の減となり、民間としては、3.2%の減となった。公共は、公共土木5.6%の増、公共建築64.4%の減となり、公共としては、11.4%の減となった。

*建設業(鉄筋業)
 
受注量が少ない。組合員間の応援もなくなってきた。稼働率も65%〜70%。業界として不況感がある。

*建設業(板金業)
 
ファインスチールについて、組合として宣伝活動をしているので、今後の受注に期待をしたい。
     
*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
決算月の3月とは感じられない様な荷動きで、前月より物流量は少し減った様であるが、地元建機メーカーは相変わらず好況である。新年度も何とかこのまま物流量を確保してほしいものである。

*運輸業(タクシー業・金沢市)
 
一部タクシー会社の廃止にも拘らず、代行事業からの新規参入が3社あり、全体的には昨年比170台の純増となり、営業収入も8%以上の減少を見ている。逆に営業日数は増加し、厳しい実態が続いています。営業環境の悪化に対する方策も共通化(会社間の)が出来ず、公共交通機関として、安全運行、サービス面での低下が心配される状況である。
     


*運輸業(トラック運送業・金沢市)
 
当月の売上高は、前年同月比増加したとする組合員が多かった。但し、運賃は低迷したままであり、収益の好転には繋がっていない。業界の景気は多少良くなった兆しはあるものの、好転したと言えるほどではない。4月は、トラック業界向けの軽油は元売各社よりリッター2円程度の値上げの通告を受け、困惑している。


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