県内の情報連絡員報告(2月)

製造業

*食料品製造業(醤油製造業)
 
出荷量は、前年同月比でやや減少した。依然として前年の水準を下回ったままで推移しており、先行き経営悪化が懸念されている。

*食料品製造業(菓子製造業)
 
お客様の買い控えが依然として厳しい様子です。

*繊維同製品製造業(ゴム入り織物製造業)
  2月に入り、受注が極端に減少し、売上高・収益状況が悪化。下旬にやや持ち直すも、先行きが不透明。二極化がハッキリとしてきた。

*繊維同製品製造業(織物製造業)
 
絹分野では景気の停滞と信用不安により売れ行きが悪い状況が続く中、日本文化の見直し、きものへの感心が高まりを見せ、需要拡大が期待されるが、多品種、少ロットの発注に終始し、また中国の天候不順による繭の減産が原料(生糸)高を招き、厳しい採算性で推移している。合繊分野ではデザイン性のあるインテリア、極細分繊織物など差別化衣料で好調なものも点在し、提案企画品の注文があり生産量増加傾向はいくらか見られるものの、採算性の改善には至っていない。高度成長を続ける中国への高付加価値差別化織物の輸出が期待される。昨年10月14日〜21日にかけて開催されたテキスタイル上海展、北京展への出展はかなりの手ごたえがあり、中国輸出を推進したい。しかし国内衣料需要は依然としての低迷が続き、当産地の業況は厳しさが続く見通し。新商品開発に伴う設備の改良は見られるが、新設備投資計画は極僅かなものになっている。

*繊維同製品製造業(ニット製品製造業)
 
暖冬の影響もあり、国内の衣料消費落ち込みが目立ち、丸編はこれに端境期というシーズン的要素も加わり、2月に入り発注にブレーキがかかり、設備の操業度は前月比、前年同月比を下回る状況である。一方経編は、カーインテリア用途が中心ということもあり、概ね堅調な状況であるが、引き続き設備、技術・開発に大きな投資を求められ、収益率はダウンしている。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 
当組合の前年同月比と比べた状況では、各組合員によってバラつきはあるが、受注、生産、販売ともに大幅な落ち込みとなっている。一部には、仕事量確保に、かなり厳しい状態の組合員もおり、当面は、この厳しい状況が継続すると考えられる。

*木材・木製品製造業(木材製造業・能登地区)
 
例年のように、春先から取引きが活発に動くので、これから例年とまではいかなくても、取引きが活発になるものと期待している。

*木材・木製品製造業(木材製造業・金沢地区)
  2月度は、例年のごとく需要は非常に少なく厳しい状態であった。材料の価格は、アンバランスが生じている、合板関係が3月入りを照準として大幅な値上げを要求し、北欧関係は底値まで落としている。今後一部米材とロシア材の値上がりが発生しそうな様相をみせている。
 
*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
  2月の組合取扱い出荷量は、アスコン向けで39.8%増となったものの、生コン向けで40.3%減となり、全体量でも27.9%と大きく減少した。ようやく荷動きが見られ始めた頃に再び降雪があり、出荷が鈍った。1、2月の落ち込みが大きく、厳しさを増している。
     
*窯業・土石製品製造業(生コンクリート製造業)
  県内生コンクリートの出荷状況は、16年2月末現在で、前年同月比で約27%の減少となった。2月に入っても断続的な降雪による天候不順と新規受注も微量で、出荷は低調に推移した。また、2月末累計値でも前年同期比で約5%減となり(前回は△2.6%)、一段と厳しく低迷を続けている。
     
*窯業・土石製品製造業(瓦製造業)
 
住宅着工数の減少と洋風化住宅が多くなり、和型の瓦の需要が少なくなる。

*鉄鋼金属製造業(鉄鋼金属製品製造業)
 
工作機械業界が良い為、当組合関係業界も超多忙であると言わざるを得ない。各社共に昨年と比べ、3割以上の増産となる。
 
*鉄鋼金属製造業(箔製造業)
 
主要取引先である仏壇・仏具業界などは、遅々として景気が回復せず、そのことによって販売単価の低下、上昇難や需要の停滞が続き、依然として低水準で推移している。

*鉄鋼金属製造業(鋳物製造業)
 
生産量は、前年同月比、前月比をわずかに下回ったものの、比較的堅調に推移している。しかし、量的にはまだまだ本県鋳物業界のキャパシティには届いていない。いま当業界は、仕事もさることながら鋳造主材料の値上がりに悲鳴をあげている。銑鉄、コークス、スクラップで、それぞれ8千円〜1万円/トン以上の強気の値上げである。昨年から値戻し、値上げ運動を展開してきたが、それを遥かに上回る諸材料の値上げで、業界としては死活問題である。これからの展開が気掛りである。

*鉄鋼金属製造業(鋳鍛工業団地)
 
前月同様各指標に著しい変化は生じていない。但し、雇用面において、新卒者の採用等の動きがあるように思われるし、設備投資への意欲も生じてきているように思われる。ある経営者の弁によると、売上高の増加は中・長期に亘り継続するものなのか、現在の景況から判断できず、設備投資の実施は不安である。(景況の上昇の実感を強く感じない。販売価格の低下等により収益面の改善は多く期待できない)

*鉄鋼金属製造業(鉄鋼金属製品製造)
 
仕入材料の高騰が続いている。人材確保が困難である。

*機械器具製造業(繊維・一般機械製造業)
 
昨年後半から続いている素材(機械加工の鋼材、鋳物、鍛造品、鋳造の銑鉄、鉄くず、コークス、カーボンなど)の値上がりが一層激しくなっている。組合員は素材の値上がり分を得意先メーカーに認めてもらうために苦心している。加工賃が非常に厳しい低水準まで下がっているので、材料の値上がり分を納入価格に転化できないと経営が成り立たなくなる。

*機械器具製造業(工作機械製造業)
 
自動車関連の設備増強は、国内・海外とも旺盛。'04年度'の設備計画も順調に進展している。とくに中国に於けるプロジェクトの多さが目立つ。但し、一方で材料価格アップ、入手困難が一層進展し対応に苦慮している。

*機械器具製造業(鉄工団地)
 
中国向け繊維機械の生産減が影響して、売上がマイナスとなった。しかし、操業度は高水準を維持しており、多忙感はある。鋼材の値上がりにより、原材料費が上昇している。これをそのまま売値に転嫁することが難しく、収益圧迫要因となっている。

*その他製造業(漆器製造業)
 
業界は依然として悪化している。東京を始め各地で展示会が開催されているが、軒並み前年度を下回っている。又、近代漆器(樹脂漆器)の分野も生産の落ち込みが増大している。伝統的な漆器も東京での展示会や新商品の販売にも取り組んでいるが、明るい兆が見えず、産地での生産・販売は依然として落ち込み、伸び悩んでいる。

非製造業

*卸売業(原糸織物卸)
 
絹織物は洋装、和装ともに、スペースのタイト感が生れていると聞くが、採算が改善されて、利益が好転している気配はない。合繊も商品によっては、かなりのタイト感があると聞く。いずれにしても、季節に依る需要云々はなくなった。

*卸売業(水産物卸)
 
売上高減少と記載したが、今月は僅かの減少に止まったようです。
     
*卸売業(電設資材卸)
  2月、8月は、昔から荷動き、商いが今ひとつパッとしないと言われていますが、今年は特に良くありません。年度末の仕事もあまり出ていませんし、明るい兆しは、建設業界、電材業界には、全く出ていません。新聞などでも、建築業界、住宅産業で好決算を出したとの見出しは、一つも見当たりません。ただ最近の動きとして、製・販・工が三位一体となって、需要開発、販路開発を進めようとの企画が出てきました。
     
*小売業(石油販売業)
 
ガソリン小売価格は年明け以降安値圏で低迷し、厳しい経営状況は変わらない。消費税総額表示の対応に苦慮。内税表示後3桁の壁をどうやって乗り越えるか。また罰則規定が無いことから無視する者が出るのではないか。

*小売業(電器小売業)
  16年2月度も地域店の苦戦は続いており、前年伸び率は90%前後の模様。大手電機メーカー社長のTVインタビューで、オリンピックを目指して大型液晶テレビ1インチ1万円販売が目標との話があり、これまで堅調に伸びてきた大型液晶、PDPテレビの動きに新製品発売までの「買い控え」の為か動きが鈍化しはじめた。春らしい天候の回復と、シングル需要を中心とした需要の回復が待たれる。
     
*小売業(衣料販売業)
 
三寒四温であったが、余寒なお厳しく、冬物バーゲンも思うように行かず、又、春物衣料の動きも鈍く、全体で前年比91.5%と前月に引き続き低調であった。

*小売業(鮮魚販売業)
 
全般的に前年同月に比べ保ち合いかやや不良。近年特に目立つのは、産地や生産者によるグルメブームに乗った各種イベント。これがかなり小売業者の営業を圧迫している。先日輪島の食文化をPRする目的でイベントが開催され、最終日の2/29には鮮魚即売が行われ、大変盛り上がった。と新聞報道があった。問題はその際販売されたコウバコガニである。この時期輪島産(輪島に限らず石川県産全体)の入荷は全くないはずである。(1月10日で禁漁となっている)無論産地表示はなく、消費者は何も知らずに安いだけで飛びついている。原産地表示については、食の安全・安心の見地から法制化された。農政局や県は、特別に調査員に委嘱して、小売店、量販店を回り産地表示を徹底させるべく常時巡回させている。我々鮮魚小売店に対しては特に厳しく指導している感じである。一方イベントなどでの食品の販売に関してはほとんど放任状態である。

*小売業(土産販売業)
 
大雪の時以外は順調に売上が増加した。業種によるバラつきが目立つ。同時に同業種間でも強弱が出てきた。

*小売業(共同店舗)
  2月は売上高予算94.5%。既存店ベースで96.7%。前年比103.4%。既存店ベースで102.5%と、トータル的にはまずまずであったが、内容的には前年に比べ営業日数が2日多かった為で、その内の1日が閏年で日曜日があった為で、実質的には昨年割れだと思う。部門別では、ファッション98.5%、服飾108.9%、生活雑貨101.4%、食品104%、飲食110.5%、サービス98.3%であった。個店別では、予算達成店舗が38店舗中17店舗。前年値クリアー店舗が37店舗中22店舗であった。

*商店街(近江町)
 
消費性向けが上昇傾向のように思われる。
 
*商店街(横安江町)
 
大雪等の天候不順で客足が伸びず、全般的に来街者の減少が目立つ。
 
*商店街(尾張町)
  2月中の天候の悪さが町へ出る人出の減少となり、一般的には売上げの減少となっていく。流動客の場合はこのパターンだが、固定客の場合は、来街が減っても、呼ばれるケースが多く、足場の悪い分効率が落ちる程度のダウンしか見られなかったように感じる。
 
*サービス業(旅館・ホテル業)
 
本年に入って、宿泊客の減少は続いている。
     
*サービス業(温泉旅館業)
 
景況感は当業界では、底からの脱出はまだ見えていないように思える。本年に入り、県外からの新規参入企業も見られる。現業を営んでいる地場の皆様との協調性が気がかりではある。Rcc等不良債権の処理により、新規開業した企業と(毎月毎月借入返済している)営々とやっている企業の格差といいましょうか、大変な状況になってきたと考えられる。
 
*サービス業(自動車整備業)
 
継続検査対象車両数は、前年同月比2.5%増、前月比では87.7%増、新規登録車は前年同月比7.0%減、前月比では77.1%増で推移している。

*サービス業(クリーニング業)
 
昨年比15%減少です。組合員、ホテル、旅館、病院関係全て減少でした。個人消費は底固いと言っても、零細企業はまだまだ実感として受け取るまでには至らない。クリーニング業は今から一年で一番忙しい季節を迎えます。11年連続前年割れから脱出したいものです。
 
*建設業(総合建設業)
 
建設工事の受注高は、前年同月比の22.5%の減となり、内訳としては、民間は、民間土木23.9%の減、民間建築は53.5%の増となり、民間としては31.1%の増となった。公共は、公共土木は33.7%の減、公共建築は56.4%の減となり、公共としては、41.3%の減となった。最近組合員以外の小規模の土木業者の倒産が目立つようになった。

*建設業(鉄筋業)
 
稼働率70%〜80%で推移しましたが、地域間格差があります。

*建設業(板金業)
  厳しい状況でありますが、春先の発注に期待をいたしたい。
     
*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
輸送需要は堅調であり、今後もこのような状態が続きそうである。ただし、収受運賃が一向に良くならず、まだまだ本当の意味での明るさは感じられないが、稼働率の増加が何とか業界を明るくしているようである。年度末を控え、まだまだ輸送需要は増加しそうであるが、燃料の値上げの話も持ち上がっており、何かと大変なようである。

*運輸業(タクシー業・金沢市)
 
相変わらず売上の減少傾向に歯止めはかからない。実車率も3%位、前年度より落ち込み、35%前半である。車両代替も控え気味で、車両の売れ行きもよくない。金沢駅前、中央交差点から武蔵方面へ向けて、都ホテル前のタクシーベイ以外の縦列駐車(交差点曲がり角迄)や、バスレーン時間帯のバス停付近等、特定の車両の違法駐車が交通の妨げとなっている。

*運輸業(トラック運送業・金沢市)
  1月の降雪でダウンした荷動きは、2月に入っても思ったほど回復していない。前年同月比ではやや気持ち程度の好転か。政府・日銀発表や報道で言われている景気の回復も、地方の中小・零細企業や一般消費者の需要面には関係ないみたいである。我々中小・零細運送業では、荷動きからみても景気の回復を実感できる状況でない。
     


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