県内の情報連絡員報告(11月)

製造業

*食料品製造業(パン製造業)
 
平成15年度2学期から、金沢市北部の中学校が給食実施の予定であるが、現在、売店でパンの販売をしており、給食の導入により売上げがかなり減少すると予想される。 

*食料品製造業(醤油製造業)
 10月度の醤油出荷量は前月比でやや増加したものの、前年同月比では大幅な減少となった。

*食料品製造業(菓子製造業)
 
売上高やや好転。

*繊維同製品製造業(ニット製品製造業)
 
前月比では概ね横ばい。前年同月比では、前年が悪すぎたこともあり工賃は弱含み横這いながら、リストラによる体質改善や生産規模の適正化が進むと共に受注増により好転が認められる。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 
当組合員全員の前年同月と比べた時の状況では、業況は組合員によってバラツキつきがあるが、若い後継者がいて最新の設備のある組合員企業でも受注が少なく先行が不透明である。
 全体としての業況は良く、売上高も前年同月をやや増加した。

*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
 11月の組合取り扱い出荷量は、対前年同月比アスコン向けが73%増になったものの生コン向けマイナス28%で全体量でマイナス16.3%で大きく落ち込んだ。

*窯業・土石製品製造業(生コンクリート製造業)
 
生コンクリートの11月末現在の出荷量は、前年同月比で約23%強減少し、一層低調に推移している。また、4月からの累計でも前年同期で約9%減少となり総じて厳しい減少が続いている。
 今後の持ち直りも期待できない様子である。

*木材・木製品製造業(木材製造業)
 11月度は、前月のどん底からは一応脱したが取り巻く環境は非常に悪い。内容は需給バランスが取れていない。県内の状態は良いのだが富山県・福井県からによる価格攻勢が日々激しくなっている様に思われる。加えて価格のみならず内容、サービス、多方面での差が出ている。このままいくと他県勢のシェアが相当増大すると思われる。打開策が見当たらず困惑している現状である。

*窯業・土石製品製造業(瓦製造業)
 
今年に入って最悪の月となる。要因として住宅着工件数の減少と天候不順よるものと考えられる。瓦の葺き替え工事があまりにも少なすぎる。

*鉄鋼金属製造業(箔製造業)
 
当業界では主要取引先である仏壇・仏具業界などの長期にわたる景気低迷の影響で依然として厳しい業況にある。
 なお、今後も景気回復に向けての不透明感が強まっている中、ここ当分の間、現状のまま推移するものと思慮される。

*鉄鋼金属製造業(鋳物製造業)
 
一向に吹き止まぬ不況風のなか、6月以降生産量は上昇に転じ前年比20〜30%増となっている。この要因は、速やかではないが本県の繊維機械メーカーの増産及び一般産業機械の一部の動きがインパクトになっているようである。
 しかし、この生産量増加には企業格差があり受注難、減産、値下げ要求等々の厳しい状況下、溶解炉の火を消す企業も見え始めている。

*鉄鋼金属製造業(鋳鍛工業団地)
 
指標提出の企業は順調に推移している団地内企業である。
 一方、不況企業においては先行に対する不安(絶望感)から自主廃業(倒産ではない)を検討している企業もある。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 
当組合員企業もここにきて不況感が強いとの声が大である。モノ作りの受難の時代が持続しており解決のめどがたたない状況である。

*機械器具製造業(繊維・一般機械製造業)
 
当組合の主要得意先である繊維機械メーカー向け部品加工は引き続き好調である。
 皆残業と同業者の応援でこなしているが、ここにきて設備機械の導入と作業者の動きが出できている。

*機械器具製造業(金属製品・機械器具製造業、小松地区)
 
今後は現在より落ち込むと言われている。

*機械器具製造業(工作機械製造業)
 
前月同様の状況で仕事量は確保されている。自動車業界の設備投資更新の関係で好環境となっている。但し、採算的には相変わらず厳しい状況が続いている。

*その他製造業(漆器製造業)
 
正月用の特需が少なく前年比大幅に減少している。
 12月に正月用品が多少見込まれるがこれも大幅に増加しない。

非製造業

*卸売業(卸団地)
 
一段と厳しい状況が続いており、年末の資金繰りが心配である。

*卸売業(卸団地)
 
主力企業が会社解散を決定し、業界に少なからずのショックがあった。
 デフレスパイラルの中、方針を定めるのに苦慮している。

*小売業(石油販売業)
 11月だけで非組合員を含め新築、改装にてセルフSSとして単月で最高の6ケ所がオープンした。周辺SSは価格、量ともに少なからず影響を受ける。
 全部でセルフSSは29ケ所となり一層統廃合が加速される。

*小売業(衣料販売業)
 
前月下旬に引き続いて上旬まで防寒衣料は順調に推移した。
 消費者の財布のヒモは相変わらず固くならざるを得ない景気状況で中旬以降、中だるみ気味であった。
 当期全体としては前年より若干のアップとなった。

*小売業(菓子販売業)
 
10月までの高い売上伸び率はなく落ち着いた状況になりつつある。

*小売業(電器小売業)
 11月度、家電流通協議会7社の出荷金額伸びは全体で110%と伸びているが地域店への出荷金額伸びは96%と厳しい状況になった。
 11月は各社の地域店が合展を開催した月であり、年間でも重要な稼ぎ月にも拘らず大変悪い結果に終わった。
 各社の合展状況は前半開催会場では悪天候に阻まれ来場が大幅ダウン。中半から後半開催は来場者が昨年並みも売り上げダウンにより、昨年並みの実績確保が精一杯の状況であった。
 デジタルハイビジョンテレビ、DVD等の売り上げアップにより12月に期待したいが、ヤマダ電器野々市店新規オープンを12月6日に控えており、地域店にとっては厳しい年末商戦になりそうだ。

*小売業(鮮魚販売業)
 11月は天候不順。シケの日が多かったので、カニ解禁といっても地元産の品物が少なく、例によって山陰、京都方面のズワイ、甲バコの不足分をカバーした格好。
 月末からぼつぼつ贈答用品が動き出すことを期待していたが、例年に比べて出足が鈍いようである。

*小売業(共同店舗)
 11月は、10月に引き続き前年の平和堂(アルプラザ加賀)リニューアル改装効果の実績が尾を引き、本年は前年割れとなった。
 買い上げ客数の前年比も91.1%であった。
 業種別は次のとおり。
前年比―ファッション90.6%、食品87.1%、服飾122.7%、飲食・サービス96.8%、生活雑貨91.8%

*商店街(近江町)
 
観光客の増加に伴う近江町市場来街者、旅館、ホテルの利用状況がアップしている。

*商店街(横安江町)
 
年末を迎え来街者の増加に期待している。

*商店街(尾張町)
 12月12日に金沢市ITビジネス奨励賞を受賞したが、ITで商売するのではなく、弛まぬ努力の手法としてITを使用することで維持が出来るのだと感じた。
 尾張町がまだ持ちこたえているのは、目先の形でなくもっと基本を大切にし、形は二次的な手段として考えているからだろう。

*サービス業(温泉旅館業)
 
いよいよ大河ドラマも終了。来1月15日には百万石博も閉幕し石川県観光業界にとって気を引き締める状況となってきた。来年1月以降キャンペーンを展開する予定であるが、経済状況の先行き不透明が継続される限り、なかなか明るいものが見えてきそうにない。
 地域の魅力づくりの振興を早急にスピードを上げて粛々と進めなければならない。
 一部の飲食店を除き、商店街の活力が今ひとつ明るくなく気に掛かるところである。

*サービス業(クリーニング業)
 
売上高は前年とほぼ同額だった。一般クリーニングは−5%。ホテル、旅館が+5%。一般クリーニングの秋の繁忙期があまり良くなかった。夏からいっぺんに冬物になった事も一因では。

*建設業(総合建設業)
 
建設工事受注高は前年同月比の19.3%の減となった。内訳としては民間土木は20.7%の減、民間建築は54.3%の減となり、民間としては46.7%減となった。
 又、官公庁の土木は32.0%の減、建築は273.8%の増となり、官公庁としては6.8%の減となった。
 民間の受注高はなかなか回復せずまだまだ低迷が続きそうである。

*建設業(板金工事業)
 
月ごとに工事もますます落ち込むばかりである。1人親方の事業所が多い当組合としては雨樋、外壁補修作業工事で細々とした状況である。

*建設業(鉄筋工事業)
 
全体的に稼働率80%〜90%で11月推移受注単価も指値で低下している。
 低価格が資金繰りを悪くしている。
 組合員2社が11月末で脱会。

*運輸業(トラック運送業・金沢市)
 
季節的要因もあり荷動きは活発になってきているが、少口のものが多く運賃は依然と低調である。前年並みの売り上げを確保するにはコマメな努力が必要である。
 軽油価格がまたぞろ高騰してきて頭が痛い。

*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
輸送需要は落ち込むことなく順調に推移しているようである。が、売上げは低迷している。個々の収受運賃が低くなってきており、これに追い討ちをかけるように燃料の軽油価格値上げが各ディーラーより要請されており、値上げは年明けまで段階的に行われそうである中、来春より低公害軽油の導入による輸送コストの上昇は避けられそうになく、経営環境はますます圧迫されそうで、業界を取り巻く環境は今後も極めて厳しい。

*運輸業(ハイタク業・金沢市)
 
金沢地区タクシーの11月輸送実績によると日車営収が2万円台を辛うじて確保、24,963円となった。
 9月の23,515円次いで今年2番目の低水準となった。
 新規参入に対抗して、初乗り運賃を値下げした市内の北部企業(23両)は、前月より減少したものの85万7千円の減額を計上した。
どうやら、初乗り値下げが収入を押上げるほどのインパクトにならなかったようである。運転者数は1,778名で各社とも3〜4名不足している。


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