県内の情報連絡員報告(7月)

製造業

*食料品製造業(菓子製造業)
 
夏休みに入り家族連れが目立つので売れ行きの期待をしている。

*繊維同製品製造業(ゴム入り織物製造業)
 
前月よりさらに悪化傾向にある。惰性的な業務内容となり零細企業にとっては以前と比較もできない状態に陥っている。産地自体も弱っており危機感があるが二代目等の後継者が常に前向きに行動しているのが業界として誇らしい。

 *繊維同製品製造業(織物製造業)
 長引く不況、消費の低迷、流通業界再編による売り場面積・店舗数の減少、在庫調整、利益率の高い輸入織物・商品のウエイトを益々高めるなど様々な要因により操業度の低下、採算性の悪化は深刻で大変厳しい状況で推移している。
 分繊糸織物や天然繊維複合などトレンド商品分野で好調なものも一部でみられる。

*繊維同製品製造業(ニット製品製造業)
 
企業における適正規模への努力・ユーザーにおいてのニット志向の高まり等により、前年同期に比べれば悲観する向きは少なくなっている。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 
当組合全体の前年同月と比べた時の状況では、受注生産とも大幅減少した。その原因の一つには小ロット短納期であり毎月生産が減少している。
これからは倒産、廃業者が続出するのではないか心配される。

*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
 
7月の組合取り扱い出荷量は対前年同月比全体量でわずかに2.2%の増となった。
 前年比較的順調であった南加賀地区への生コン向け出荷が鈍くなってきており、逆に金沢地区の生コン向け出荷は前年低調ではあったが今年度はそれを維持する形となっている。
 業界としての景況は特需による下支えがあるものの厳しい状況にある。

*窯業・土石製品製造業(生コンクリート製造業)
 
生コンクリートの7月末現在の出荷量は、前年同月に比べ約7%の減少となった。6月に比べても数量的にも減少し低迷を続けている。
 今月の見通しも旧盆を控えており現場作業も一時休止される等出荷量は前年より下回る見通しである。
 又、7月の実績から官公需は前年比26%減、民需は13%減であり民需の低調さが大きい。

*窯業・土石製品製造業(九谷製造業)
 
大手消費地問屋の倒産など今後に不安が残る。

*窯業・土石製品製造業(瓦製造業)
 
新築木造住宅の着工数の減少と台風の影響で出荷数が大幅に減少。

*鉄鋼金属製造業(箔製造業)
 
特に大きな変化はなく従来どおり厳しい状況です。

*鉄鋼金属製造業(鋳鍛工業団地)
 
前月同様各指標に変化はない。但し、当工業団地内の企業の数社において受注量が微増しているが一時的なものとのこと。
 依然として景気の本格的な回復基調はないように思われる。

*機械器具製造業(工作機械製造業)
 
受注環境は若干の回復傾向あり。但し、アメリカ経済の動向により影響が出る可能性あり。
 同業他社での安値受注顕著。経営安定の為にも一定のガイドラインが必要か。

*機械器具製造業(鉄工団地)
 
傾向としては先月と変わりはない。繊維機械関連のみが好調を持続し増進しているが他業界は低迷のままであり業種、業態により仕事量に濃淡の差がある。
 ムダの排除を取りながら採算性の向上、生産効率の維持を達成すべく努力が続けられている。

非製造業

*卸売業(卸団地・小松地区)
 
ここに来て一段と景況の悪さが著しくなってきた。受注、価格共に最悪に感じられる。

*小売業(衣料販売業)
 梅雨明け前の低温にたたられ夏物は猛暑で追い上げたものの追いつかなく、一方、相変わらず大手量販店の低価格攻勢(セール)が止まらず数量的には微増であったが利益面は厳しかった。(売上前年比96.5%)

*小売業(電器小売業)
 
記録的な真夏日の中で各社の統一個展が実施され、夏物商品(エアコン)が健闘しているが、相変わらずの単価ダウンと粗利の減少で経営内容が悪化している。
 量販店の出店攻勢(ケーズデンキ津幡店)等で消費者動向の変化も顕著に影響が出ている。又、年末に向けて新規出店・増床等の計画も発表されており市場動向が懸念されている。

*小売業(鮮魚販売業)
 
一時、規制緩和により無秩序に出店を続けてきた大型量販店であるがバブルが弾けてそこにも厳しい冬の時代が来たかということか。ダイエーしかりマイカルしかり。
 大手の価格競争に翻弄されてきた我々零細企業者もその隙間を縫って何かと生き延びようと努力している。

*商店街(近江町)
 デフレの進行。魚店は売上高増加傾向がみられるが野菜は業界の景況は悪化。

*商店街(横安江町)
 7月中旬より七夕装飾パートUとして金沢市の保育園児作成分112個の「吹流し」をアーケードの天井部分に飾り、賑わい作りを図ったことが来街者の評価も良く賑わった。

*商店街(尾張町)
 
少ない売り上げ、抑えた経費はもはや一般的。
 そんな中、人通りだけは極端な増減もなく一定数を確保している。

*サービス業(温泉旅館業・山代地区)
 
4・5・6月期とブラスで推移してきたが7〜8月については小康状態。夏イメージが北陸に弱いせいか。
旧盆需要もまだ予約手配は可能。

*サービス業(温泉旅館業・金沢地区)
 
大河ドラマ等による観光客の入り込みは増加しているものの、金沢での宿泊にはつながっていないのが現状である。特に旅館への宿泊は前年に比べ増加が見られない。

*サービス業(自動車整備業)
 
継続検査対象車両数(登録車):前月比 平成14年6月 25,607台 平成14年7月 27,940台 108.8% 前年同月比 平成13年7月 28,470台 平成14年7月 27,940台 98.18% 
 新規登録車状況:前月比 平成14年6月 4,240台 平成14年7月 4,902台 115.6% 前年同月比 平成13年7月 5,269台 平成14年7月 4,902台93.0% 

*サービス業(クリーニング業)
 毎年夏期はクリーニングの売り上げが減少する。
昨年比9%増。一般クリーニングの伸びはなかった。病院関係増加であった。

*建設業(鉄筋工事業)
 
全体稼働率80〜90%となっているが県内で加賀地区が減少傾向である。
 受注単価の低下価格、資金繰りも大変厳しいものがある。

*建設業(板金工事業)
 新築工事物件が少ないが工事受注が増加傾向の状況である。

*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
基幹産業である鉄鋼、繊維ともに対前年比の輸送需要は低迷しており、毎年の事ではあるが地元大手企業の夏休みが9日間あり稼動日数が7月で19日と少なく関連会社の売り上げも減少している。
 又、地元大手企業の2回目のリストラの話も出回っており関連企業はかなり深刻な状況である。
 繊維関連も小ロットでの荷動きしかなく貸切貨物はほとんどなく、何かと積み合わせで稼動している。
 建設運搬関連では7月前半から閑散たるものであったが、後半には輸送需要が持ち直した緘が伺える。
 又、賞与の時期ではあるが全体的に対前年比の支給基準を下回りなかには支給を見合わせるというような業者も出てきており依然として業界を取り巻く環境は明るい兆しは見えない。


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