県内の情報連絡員報告(7月)

製造業

*食料品製造業(醤油製造業)
 
6月度の出荷量は前月比やや減少、前年同月比でもかなりの減少となった。

*食料品製造業(菓子製造業)
 
今年の7月は暑い日が多く、お中元でも和菓子の利用が少なく、売上が伸びなかった。
又、賞与の支給等資金繰りも苦しい月であった。

*繊維同製品製造業(ゴム入り織物製造業)
 
秋需の注文が入ってこない。前年同月比30%ダウン。今後、零細企業の組合脱退者が相当増えることが予想される。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 
組合の原糸及び整経加工等の売上高は前月比、前年同月比とも10%減少した。
 業界全体では、各社によって受注生産にバラツキがあるものの全体としては減少傾向にあり小ロット短納期化が更に進んでいる。

*繊維同製品製造業(織物製品製造業)
 
絹分野では集散地の大型倒産による信用不安が尾を引き、相変わらず売れ行き不振で非常に厳しい状況である。加えて荷動きが活発化していたインテリア織物にもかげりが見え、好転の兆しが見られた差別化衣料分野においても受注が減少している。

*繊維同製品製造業(撚糸製品製造業)
 
絹業界は海外からの製品輸入の急増並びに市況在庫の未消化等により産地への発注量も今年に入り昨年の半減となり、組合員でも10件以上の脱退廃業者が出た。

*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
 
7月の組合取扱い出荷量は、対前月比で生コン向け11.7%と下回り、全体量でも6.9%減少した。又、前年同月比ではアスコン向けが4.5%減少となったものの全体量では9.3%増となり、一般市況の落ち込みを特需の出荷により下支えしている。

*窯業・土石製品製造業(生コンクリート製造業)
 
出荷状況は4月以降7月まで対前年に比べて大幅な落ち込みで、特に金沢地区での低調さが全体に影響している。
 8月も猛暑続きと旧盆休がある為、稼動も減少傾向となり、一段と厳しく推移するものと考えられる。

*鉄鋼金属製造業(箔製造業)
 
最大の取引先である仏壇・仏具業界及び京都西陣織物業界等の長期にわたる不振により需要が低迷していることから、箔業界においても減産を余儀なくされ、依然として厳しい状況が続いている。

*鉄鋼金属製造業(鋳物製造業)
 
相変わらず景気は鍋底を這う状況である。今月も老舗の鋳造工場が50年の溶解炉の火を消した。

*鉄鋼金属製造業(鋳鍛工業団地)
 
月次ごとに景況は悪化しているように思われる。更に不良債権の処理段階において中小企業に生ずる諸問題は予想しがたく、予想を超えた隘路に直面しないか不安を持つ経営者(団地内)が多い。

*機械器具製造業(金属製品・機械器具製造業)
 
生産、雇用が悪化している状況である。

*機械器具製造業(工作機械製造業)
 ユーザーニーズ高度化への対応に関して、対応できる企業と対応困難な企業の二極化の進展が課題である。

*機械器具製造業(鉄工団地)
 
先月が悪すぎたせいか、今月は若干持ち直したかに見えるが、先行きは全く期待薄である。

*その他製造業(漆器製造業)
 
7月中に製造と販売部門でそれぞれ1件の倒産があった。原因はいずれも販売不振によるもので、今後も若干の倒産が予想される。
 漆器業界は長期不況で商部及び職人は未曾有の不況に晒されている。

非製造業

*小売業(石油販売業)
 
コストアップ分の価格転嫁が出来ず、猛暑の最需要期にも関わらず、収益改善にならず悪戦苦闘している。又、セルフ給油所3ケ所オープン、価格競争が一段と進む可能性がある。

*小売業(衣料販売業)
 
連日の猛暑で夏物軽衣料は前年度より活気があったものの、低価格が定着。販売点数が増加はしたものの客単価が伸びず収益は薄かった。但し、例年になく夏物在庫の一掃には良かった。

*小売業(電器小売業)
 
3年続きの猛暑が続き、季節商品が異常値の売上をしている。一部主力商品が品切れをきたしている状況で活気があるが商品バランスが悪いのと単価ダウンの影響で大きな伸長が見なれない。
 家電リサイクル法が施行されて3ケ月経過し、今のところ大きな問題は発生していないが消費者の声には不満が見受けられる。

*小売業(鮮魚販売業)
 
異常な猛暑続きで食欲に影響、消費低迷に追い討ちをかける。このままでは生産者の方で出漁の調整も考えねばならない状況である。

*小売業(共同店舗)
 
7月は結果として前年割れ(97.1%)であった。要因としてはテナントの売上実績が影響した。

*商店街(近江町)
 不況感が根強い。

* 商店街(横安江町)
 
来街者が減少している状況の中、7月27日サマーナイトイベントを実施したが、大変好評で多くの来街者を見ることができた。好評の理由としては、子供向けのイベントを加えた為であると思える。

*商店街(尾張町)
 
連日の猛暑が町中への人出を少なくしているのか、元気なのは選挙の声だけであった。厳しい売上の日々が続いている。

*サービス業(自動車整備業)
 
新規登録車状況については、この7月期は前年同月比8.5%プラスと6月期から比較して一応順調に推移している。
 一方軽自動車については、前年比7.1%とマイナス状況が続いている。継続検査については7月期は各工場によって特に需要が多い所と少ない所のバラツキがあり、前年同月比0.6%の若干のマイナスで推移している。

*サービス業(クリーニング業)
 
毎年、夏期は売上が減少するが今年は10%マイナスと大きく下げた。要因は旅館関係の不振が影響していると考えられる。

*建設業(総合建設業)
 
建設工事受注高は前年同月比の32.2%の減となった。内訳としては民間土木は53.9%減、又、民間建築は42%の減で民間としてはr44.3%の減となった。
 官公庁の土木は16.2%の減、官公庁の建築は44.9%の減となり官公庁としては24.8%の減となった。

*建設業(鉄筋工事業)
 
7月期は以前に比べ仕事量が増加している。但し、請負単価は下落している。

*建設業(板金工事業)
 
個人事業所においては、若干好転の兆しが見えて来たが、依然として新築物件を受注出来る価格でなく見送るような状況である。
 法人事業所では工事の引き合い見積りがあるが価格が折り合わず厳しい状況である。

*運輸業(トラック運送業・金沢市)
 
当月は中元用贈答品などで、売上は前月よりやや増加するも前年同月比と比較すれば横ばいであった。
 運賃単価及び取引条件などは低迷状態である。燃料価格はジリジリと上昇しており厳しい経営環境が続くと悲観的な見方が多い。

*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
季節的需要の宅配貨物を除く全ての動きは低調であった。
 少量小口化にスピード化が要求され積載率、効率が低下しており、経営状況は極めて厳しい。銀行の貸し出し姿勢も厳しくなっており、年末に向けてショートする業者がでてくるのではないかと心配している。

*運輸業(ハイタク業・金沢市)
 
金沢地区タクシーの7月輸送実績によると、1日1車当たりの運送収入は26.018円となった。
 収入水準自体は昨年5月以来の低水準だが、前年対比では1.0%増加した。ただ、実際は底を這う状況が続いている。
 雇用面では1.755人で対前年95.6%(80人減)となり、運転者確保が課題となっている。




【HOME】 【前目次】