県内の情報連絡員報告(3月)

製造業

*食料品製造業(醤油製造業)
 2月度出荷量は、前月比かなり増加したが、前年同月比ではかなりの減少となった。

*繊維同製品製造業(ゴム入り織物製造業)
 相変わらず景気低迷状態である。

*繊維同製品製造業(織物製造業)
 絹分野では集散地の大型倒産による信用不安が尾を引き相変わらず売れ行き不振で非常に厳しいものがあり、加えて荷物が活発化していたインテリア織物にもかげりが見え好転の兆しが見られた差別化衣料分野においても受注が減少してきている。

*繊維同製品製造業(撚糸製造業)
 本来、円安傾向になると輸出物が伸び、撚糸物にも荷動きが見受けられるが現在のところ全くその動きがない。
 又、絹は依然として発注量の大幅ダウンが続き休廃業者が出ている。

*繊維同製品製造業(ニット製品製造業)
 3月に入り更に稼働率は悪化し休業する企業も出て来た。工賃云々より仕事そのものが足りない状況である。従って単なる加工機能のみに特化した形の企業は余力を残しているところから廃業しつつある。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 組合の原糸及び整経加工等の売上高は、前月比では、横バイでしたが、前年同月比では18%減少した。業界全体では各社によって受注生産にバラツキがあり一進一退であるが小口化され稼働率は全体的に低下している。

*窯業・土石製品製造業(九谷焼販売)
 5月ゴールデンウイークに開催の第93回九谷茶碗まつりへ向け準備を進めており、業界として今年度景況を占うイベントとして期待を寄せている。

*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
 3月の組合取り扱い出荷量は対前年同月比生コン向け10%増、アスコン向け3,2%減、全体量では3,5%減となつた。対前度比では生コン向け3,5%増、アスコン向け10,9%減、全体量では3,3%増加となった。
 アウトサイダーによる顧客の減少や民需低迷が続くなか特需が全体の2,2%あり、前年度をわずかに上回った。新年度は特需工事が本格化し、又、公共工事にも大いに期待したい。

*窯業・土石製品製造業(生コンクリート製造業)
 生コンの出荷状況は3月に入り天候も回復し順調に出荷量も増加した。
 又、平成12年度の総出荷量は対前年度でプラス3%強に推移した。
 4月は前期発注済工事や継続工事が金沢周辺であり前年同月量の水準となる見込みである。

*窯業・土石製品製造業(瓦製造業)
 平常操業に戻った。

*鉄鋼金属製造業(箔製造業)
 特に変化は無い。依然として厳しい状況が続いており好転の気配は全く感じられない。

*鉄鋼金属製造業(鋳物製造業)
 緩やかな景気回復の予測が的中したのか、平成12年の県内銑鉄鋳物生産量は、10年、11年の下降傾向に歯止めがかかり、29千トン/年と3万トン/年の大台に近づいた。(10年 7千トン 11年 25千トン)
 しかし1月、2月、3月と下降傾向を示し、4月以降は目処の立たない状況にある。

*鉄鋼金属製造業(鋳鍛工業団地)
 景気は横這い状況から下向に思われる。総じて3月の決算期を向え団地内の各企業は前期に比して収益は好転したように思われる。但し、平成13年2月以降は既存の受注を消化している現況で新規の受注の減少が生じている。(得意先よりの発注計画の変更等があり)

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 順調に景気回復を見た業界も、ここにきて急激に腰折れ状況に陥っている。
 繊維機械業界の明るい動きとして、中国で今年から第十次5ケ年計画に入り、繊維機械の大増設を目論んでいること。

*機械器具製造業(繊維・一般機械製造業)
 景況は3月に入ってから急激に悪化している。3月の売り上げは変わらないが受注は減少しており、先細りの傾向がはっきりしてきた。
 発注先からのコストダウン要求はこれでもかこれでもかと言うように際限がない。
 仕事量を確保する為には厳しい値下げ要求にも応じなければならず、組合員は鉄工所経営の将来に不安を持っている。

*機械器具製造業(金属製品・機械器具製造業)
 下請小規模企業の受注状況は企業間格差は見られるものの全体的に悪化している。

*機械器具製造業(工作機械製造業)
 業界動向については、これまでと変わらない。当面の仕事量は確保されているものの先が見えにくい状況である。今後とも同様な環境の中で推移するものと考えられる。

*機械器具製造業(鉄工団地)
 3月期末という季節要因がなければ落ち込みが大きかったのではないか。従って4月以降の落ち込み及び先行きが心配である。

*木材・木製品製造業
 3月度は例年であれば、未だ需要期ではないが、本年度は年明けより好調に推移することができ、最近にない売り上げを達成した。

非製造業

*卸売業(水産物卸売業)
 対前月(2月から3月にかけて)は季節的にも例年増加傾向となるが今年の伸びは低かった。対前年では、特に悪かった昨年を僅かに増加した程度で先行き不安である。

*卸売業(卸団地)
 生糸市況が高騰しているが織物の価格に反映していなく低迷が続いている。
 市場の信用不安が景況の足を引っ張っておりまだまだ回復の兆しが見えない。

*小売業(石油販売業)
 仕入価格変化なしで販売価格下落傾向で収益的には更に厳しい環境である。
 官公庁への納入契約においても不採算販売と思われるものがある。

*小売業(衣料販売業)
 気温が上がらず春物衣料は苦戦87,5%(前年比)。相変わらず先行き不安材料が多く消費低迷、低価格化が続くであろう。

*小売業(電器小売業)
 市況は不安定であるが、家電リサイクル法の施行を控え対象4商品(テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン)が駆け込み需要が殺到したのと新入学需要を当て込んだ販売合同展示等が重なって品不足が現在も続いている。例年の50%up〜2倍程の売り上が見られた。

*小売業(鮮魚販売業)
 3月中旬頃、気象条件が悪く魚も少なかったので業況としてはあまり良くなかった。
 年度末で在庫整理等により収益面で圧縮される。

*小売業(共同店舗)
 3月は全体で前年比96,9%とやや前年実績を下回った。要因としては3月上旬の天候不順の落ち込みを取り返せなかったことである。
 ファッション111,5%、服飾88,4%、生活雑貨94,1%、食品85,2%、飲食96,9%、サービス101,8%

*商店街(近江町)
 春の婚礼シーズン等を迎え、景況感はやや改善傾向にある。業務用筋では相変わらず客単価下落、人員削減による経営状態の厳しさは当分の間つづくものと考えられる。

*商店街(尾張町)
 景気の上昇をあてにしない商店活動が堅実なのか例年3月は行政の余った予算消化が今年はなく厳しい年度末となった。

*サービス業(温泉旅館業)
 大雪(1月中旬)の影響でイメージ悪が先行し客足が遠のいた。

*サービス業(自動車整備業)
 継続検査対象車両数は、前年同月比2,9%減、前月比では86,3%増、新規登録車は前年同月比1,2%の減、前月比では75,7%増で推移している。

*サービス業(クリーニング業)
 クリーニング業は3月20日頃より繁忙期に入るが全体的に売上増は望めない。
 トレーナー、Tシャツ等家庭で洗える洋服が多くなったことにより。

*建設業(総合建設業)
 建設工事の受注高は前年同月比の12,3%増となった。内訳としては民間土木は98,5%増、建築は37,5%増となり民間としては57,1%増となった。
 官公庁の土木は13,1%減、建築は45,6%増となり官公庁としては2,4%の減となった。

*建設業(板金業)
 金沢城址公園修復工事があり業務遂行上なんとか作業面が回転出来たが収益としては依然として厳しいものがある。

*運輸業(トラック運送業・金沢市)
 各社懸命な営業努力によりかろうじて前年同月並の売り上げを確保した。
 取引先(荷主)のマインドは冷え切っており、まさにデフレスパイラルにまきこまれそうな感じがする。年間では多少上向きであったが下期では下降気味で年間を通じてみれば横這いであった。利益率はむしろ悪化している。

*運輸業(トラック運送業・小松市)
 決算期であったが期待していたほどの増収にはならなかった。
コマツはモデルチェンジをしたため出荷量は増大した。一般消費物資の動きは微増、繊維関係はほとんど増加なし、土木関係は比較的良かった。
 1月〜2月の収入の少ない月の売掛金回収での資金繰りのため、資金調達に苦労していた。その為金融安定化資金の借入れ手続きの依頼が多かった。

*運輸業(ハイタク業・金沢市)
 金沢地区タクシーの3月輸送実績〔速報値〕は、1日1車当たり運送収入が、前年同月比2%減の29,296円になった。
 実動率は対前年1,2%減。実車率41,1%でほぼ前年並み。減少幅が縮小して底入れから底固めに入ったと期待される。


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