県内の情報連絡員報告(8月)

製造業

*食料品製造業(パン製造業)
 
酷暑のため、売上が激減しており、景気低迷に拍車がかかっている。

*食料品製造業(醤油製造業)
 
出荷量は、前月比及び前年同月比ともにかなりの減少となった。
 今年の累計においても前年比やや減少となっている。

*食料品製造業(菓子製造業)
 
夏場の高温は、菓子業界には大敵であるが、今年は特にひどく景気回復になっていない。

*繊維同製品製造業(ゴム入り織物製造業)
 
売上は、前月の状況より更に悪くなってきた。
 操業度は、前月同様夏枯れの状態である。
 組合員は、輸入品の急増と単価安で困窮しており、ジリ貧の状態が続けば産地が沈没する恐れがある。

*繊維同製品製造業(撚糸製造業)
 
化合繊、仮よりは、海外からの二次製品輸入により壊滅状態にある。
 絹撚糸は、海外からの完成撚糸輸入により餓死状態にある。
 繊維製品の輸入急増問題への対策として、繊維セーフガードの発動、関税の平等化、高コスト是正が望まれる。

*繊維同製品製造業(ニット製品製造業)
 
猛暑のため、店頭での初秋冬の荷動きが悪く、秋冬から初冬物の商談も滞りがちとなっている。
 期近オーダー、期中リピート生産も少なく、益々状況は厳しくなっている。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 
当月は夏枯れで1年で1番悪い月であるため、原糸及び整経加工の売上高は、前月比11%減少したが、前年同月比では5%増加となった。
 業界全体では、受注・生産とも減少して稼働率は大幅に低下している。

*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
 
出荷量は、対前月比生コン用15%、アスコン用33.5%、全体量でも17.9%といずれも減少し、対前年同月比でも全体量で6.3%減少した。
 特に、アスコン用原材の出荷減少率が大きく、稼働率も33%下回っている。

*窯業・土石製品製造業(生コンクリート製造業)
 
売上高は、夏期間特に8月の工事期間が少ないため、いずれも減少となった。
 また、雇用人員は、工場集約化による工場数減少に伴い若干の減少となった。

*窯業・土石製品製造業(瓦製造業)
 
今月は、お盆休み等で休日が多く、生産がやや減少した。

*鉄鋼金属製造業(鉄工団地)
 
生産ラインの更新需要により、急激に受注が増加した。
 特に、金属工作機械関連は忙しい。

*鉄鋼金属製造業(箔製造業)
 
主要取引先である仏壇仏具業界及び京都西陣織業界等の長期にわたる不振により、依然として厳しい状況が続いており、好転の気配は感じられない。

*鉄鋼金属製造業(鋳物製造業)
 
景気は戻りつつありそれなりの動きを見せているものの、一進一退であり、もっと根付いた発注が望まれる。
 一方、価格は依然として厳しく、コスト低減が迫られ、品質、納期とあわせて業界の対応が正念場を迎えている。

*鉄鋼金属製造業(鋳鍛工業団地)
 
売上高の減少は、例年同様夏季休日によるものであり、景況は前月同様著しい変化はない。

*鉄鋼金属製造業(プレス製品製造業)
 
全体的に機械関係の受注が多く、企業間競争が激化している。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 
日本繊維機械協会調べの1〜6月繊維機械生産は、前年比15%増で810億円となった。輸出は、前年同期比13.1%の大幅増加、輸入も前年同期比5.6%の増加となり、県内でも輸出関係が好調である。
 一方、工作機械・電気(電子)機械はIT関連の好調さを反映して、引き続き堅調な動きを示している。

*機械器具製造業(金属製品・機械器具製造業)
 
仕事量は増加傾向にあるが、企業間において格差があり、収益状況は依然として変わらない。

*機械器具製造業(工作機械製造業)
 
受注環境は、相変わらず厳しい。
 業界、主取引先においては経営上に変化の兆しがみられるが、変化の中にビジネスチャンスがあることを念頭におき、受注量の維持、拡大を図る必要がある。
 設備投資意欲は、明らかに上向いている模様であるが、業種によりバラツキが大きいため、組合員の技術、設備に合致した受注先の確保が重要である。

*機械器具製造業(鉄工団地)
 
建機向けはまだ変化が見られず、工作機械関連は多忙、繊維機械は一服状態となっており、概して仕事量は増えている。

非製造業

*卸売業(原糸織物製造業)
 
経済指標では、景気が上昇に向かっているようであるが、現実には景況が悪く感じている事業所が多く見られる。

*卸売業(水産物卸売業)
 
売上は、対前月比わずかに増加したが、対前年比では93%と期待を裏切り、今後に不安を残している。

*小売業(石油販売業)
 
従前は、給油所を閉鎖しても半数近くは別の経営者が給油所を運営するケースが見られたが、今年度に入ってからはこの傾向が見られず、純減となっている。

*小売業(衣料販売業)
 
記録的な暑さにもかかわらず、低価格ゾーンの夏物衣料に限り販売に直結したものの、売上高増額には及ばず前年比割れとなった。

*小売業(電器小売業)
 
当月も例年にない猛暑が続いたため、エアコン、冷蔵庫等季節商品が伸長したが、全体の売上を押し上げるほどではなく、特にAV関連商品の不振と単価ダウンが大きく影響している。
 BSデジタル放送受信機器予約販売の訪問活動をしおり、50才代はよい感触があるが、若年層の関心が今一歩の反応であり、今後の番組内容に期待したい。

*小売業(鮮魚販売業)
 
6、7、8月と連続で売上がダウンしており、今夏の異常な暑さは、食べ物を扱う商売に暗い影をおとした。
 スーパー、量販店も不採算店を整理して経営を立て直す傾向にあり、依然厳しい状況となっている。

*小売業(共同店舗)
 
売上は、前年比98.7%と前年実績を若干下回った。
 要因としては、近隣大型店閉店セールによる客数の落ち込みが影響しており、閉店後は客数が増えたが、マイナス分はカバーできなかった。

*商店街(近江町)
 
鮮魚部門では、今月から底引き網もはじまり、市場も活気付いてきた。
 青果部門では、売上が好転せず、不安な状況が続いている。

*商店街(横安江町)
 
イベントの実施により、集客と賑わいを図ることができた。
 今月新店舗が、アーケード北側入口の空き店舗にオープンし、北側入口が明るさを増した。

*商店街(尾張町)
 
厳しい暑さの影響で、人が街に来ない状況であり、売上に響いている。

*サービス業(温泉旅館業)
 
予約発注の国際化が顕著に伸びているが、2次消費の減少が続いている。
 リストラ等で接客サービスが最低限のレベルにきており、急激な旅館利用増への対応不足が課題となっている。
 10月以降の動向に若干の薄明かりが見える状況である。

*サービス業(自動車整備業)
 
登録車の継続検査対象車両数は、前年同月比マイナスで推移しているが、軽自動車については順調に伸びている。
 新規登録車の状況は、前年同月比10%の伸び率であるが、これからの動向を注視する必要がある。

*サービス業(クリーニング業)
 
売上は、前月比5%増、前年比8%減となった。
 業界では、売上は前月比及び前年比とも減少となったが、ホテル、旅館に関するクリーニング品は3〜5%増加した。
 残暑のため夏物はまだ出てきていない。

*建設業(総合建設業)
 
受注高は、前年同月比14.8%減となった。
 民間工事では、土木20.7%増、建築5.5%減、全体としては0.2%増となった。
 官公庁工事では、土木18.5%減、建築27.7%減、官公庁全体では21%減となった。

*建設業(鉄骨工事業)
 
鉄骨価格は、ここ2〜3ヶ月1〜1.5万円程度上昇しており、少なからず回復の兆しがみられるが、今までの2〜3年で3〜4万円下落したことや鋼材価格の上昇を考えると、赤字は目減りしたが回復したとはいえない。
 経済情勢の変化とともに鉄骨業界の需要も上昇の波に乗っていきたい。

*建設業(板金工事業)
 
奥能登地域は、未だに物件が少ない。

*運輸業(トラック運送業・金沢市)
 
売上は、例年お盆休みの影響で対前月比では減少しているが、対前年同月比では前月に引き続き増加となった。
 特に、今夏は猛暑の影響で冷凍食品などの輸送が増加した。
 反面、軽油等燃料価格は依然として上昇傾向で、上げ止まりの気配がうかがえず、収益状況を圧迫している。

*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
物流量は、少しずつ増加しているが、運賃単価が下落したままのため、売上が伸びず、原油高により燃料費が上昇しており、業界の経営環境は依然として厳しい状況下にある。
 景気は回復基調にあるとはいえ、実感としてはまだまだであり、現状の中での企業経営をしなければならず、組合員は腐心している。
 9月には、コマツ、間仕切関連に出荷量の増大する情報があり、期待している。

*運輸業(ハイタク業・金沢市)
 
収益面は、前年対比96.4%と低水準となっており、実働率は87.7%と昨年と同率、走行キロ、実車率とも前年割れが続いている。
 雇用面では、1社平均3〜5名不足している。

 


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