県内の情報連絡員報告(9月)

製造業

*食料品製造業(醤油製造業)
 
生産量は前月比で横ばいだったが、前年同月比ではやや減少となった。
 出荷量は前月比でやや増加し、前年同月比ではやや横ばいであった。

*繊維同製品製造業(ゴム入り織物製造業)
 9月は需要を期待していた企業が多かったが、期待はずれであった。
 相変わらず、零細企業の稼働率が悪い。

*繊維同製品製造業(撚糸製造業)
 
絹ねん糸については、織物問屋の倒産による市況悪化は依然として厳しく、受注量の大幅な減により操業度は低い。
 合繊については、急激な円高為替や国内消費の上向き傾向がないため、今後一層悪くなると思う。
 産業用電力の価格の引き下げと固定資産税の税率の引き下げ及び一時凍結を要望する。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 売上高は前月比、前年同月比ともに増加したが、業界全体では生産にばらつきがあり、一進一退である。

*木材木製品製造業(洋家具製品製造業)
 後継者のいない小規模の事業所においては、休業しているところがある。

*出版印刷物製造業
 価格競争は依然として激しい状況である。

*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
 
9月の組合取扱い出荷量は対前月比で生コン向16%の増、アスコン向45%の増であり、全体量では20.7%の増となった。
 また、4月〜9月の上半期においては、対昨年同期比で生コン向7.6%の増、アスコン向2.1%の増、全体量で5.7%の増といずれもわずかに伸びた。

*窯業・土石製品製造業(コンクリート製品)
 
当月の出荷量は、前月比で横ばい、前年同月比では減少となった。
 価格については相変わらず低迷したままである。

*鉄鋼金属製造業(箔製品製造業)
 主要取引先である仏壇・仏具業界の長期にわたる不振により、依然として厳しい状態が続いており、好転の気配は全く感じられない。

*鉄鋼金属製造業(銑鉄鋳物製造業)
 産業機械等に多少の動きが見られる。このまま上向きになることを期待したい。
 だが、企業格差が鮮明に出てきているため、技術力、体質改善の早期推進が必要である。

*鉄鋼金属製造業(銑鉄鋳物製造業)
 前月比において、景況に好転の兆しが現れているが、業種及び企業間において差異が生じている。
 前年同月比において売上高は増加したが、諸経費の増加により増収減益の可能性が大である。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 
先行きの見通しが立ってきたなどの声があがっているものの、総じて業況の低迷が指摘されている。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 鍛圧業界に少しだが設備の引き合いが増えてきた。明るい兆しと思いたい。

*機械器具製造業(鉄工団地)
 発注先からのコストダウンの要請が強い。又、少ロットで短納期の傾向が一層強まってきた。これらに答えられることが受注の要件となりつつある。
 仕事先は8月に比べ若干増えているが、昨年度に比べると少ない。

非製造業

*卸売業(水産物卸売業)
 売上高について、対前月比で減少した。これは、季節的な要因である。対前年同月比でわずかに上昇したが、これは昨年度が特に悪かったためである。
 上期(4月〜9月)の売上高を対前年同期と比べると96.4%と減少しており、今年度の見通しは暗い。

*小売業(石油小売業)
 原油価格の上昇に伴い元売仕切価格が上昇しているが、依然として販売価格に転嫁できず、適正利潤の確保が困難な状況である。

*小売業(電器小売業)
 例年になく残暑が続き、季節商品のエアコンが好調だが、AV商品が不振であり、全体の売上高は横ばいである。

*小売業(共同店舗)
 
売上高は対前年同月比で96.8%と前年度実績を割り込んだ。

*商店街(横安江町)
 
9月25、26日にムサシ祭りが実施されたが、参加者が予想以上に多かったため、各個店にばらつきがあったが、売上増となった。

*商店街(尾張町)
 
下げ止まりはあっても、売上の上向き感はなく、景気に動きがない状況。

*サービス業(自動車整備業)
 
新規登録車両数は、前年同月比で−9.0%と相変わらず伸び悩み傾向が続いている。

*サービス業(クリーニング業)
 
売上高は対前月比で20%減、対前年同月比で5%減であった。
今年は9月に入ってもずっと暑く、夏物がでてこなかった。

*建設業(総合建設業)
 受注高は前年同月比11.5%の増となった。内訳は民間工事4.2%の減、官公庁の工事は15.7%の増であった。

*建設業(鉄骨業)
 景気は底を打ってきている状況とはいえ、一方では考えられない単価が出ていることは事実である。

*運輸業(トラック運送業・金沢市)
 
9月は輸送需要は低調であった。
当業界は公共工事の先細り傾向が伺えるようになってきたし、荷物は小口化傾向が続くが強く、効率が悪い。
 運賃は低迷したままであるが、燃料価格は更に上昇し、一段と採算が悪くなってきた。

*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
中間決算月の関係か繊維部門を除き総体的に輸送の需要が増加した。
 特に土木関連資材の動きが活発であった。
 だが、輸送需要が伸びても運賃価格が従来のままであり、原油価格の上昇で1リットルあたり2〜3円の燃料費の負担が増し、収益・資金繰りを好転させる状況に至っていない。

*運輸業(ハイタク業・金沢市)
 
年はじめから旅客収入の前年度実績割れが続き、特にここ2ヶ月は94.7%〜95.9%と低迷している。
 これからはタクシー事業の原点に立って、安全の確保とサービスの向上を真剣に考え実行していく必要がある。特に高齢者時代の到来により、優しく安全で親切なタクシーでなければ自由化時代に対応できないであろう。



【HOME】 【前目次】