県内の情報連絡員報告(3月)

製造業

*食料品製造業(パン製造業)
 
平成10年度において、石川県のパンの生産量は対前年同月比88.5%と大幅に減少した。現在、この要因について組合で話し合っている。

*食料品製造業(醤油製造業)
 
生産量は前月比、前年同月比ともに減少した。
 出荷量は前月比で増加したが、前年同月比ではかなり減少したため、在庫量は前月比では減少したものの、前年同月比は増加となった。

*繊維同製品製造業(織物製造業)
 操業率状況は前年同月に比べ大幅に減少している。
 採算状況は減産によるコスト高を含め、非常に厳しいものがある。
 インテリアカーテン、絹和装織物の部で回復の兆しが見えるものもあるが、全体としては厳しい状況である。

*繊維同製品製造業(撚糸製造業)
 
絹ねん糸業は依然として国内需要の低迷で先行き不透明である。
 仮より業は1〜3月に引き続き合繊メーカーの減産が目立っており、稼働率は落ち込んでいる。
 合繊ねん糸は国内需要の低迷により輸出指向が一部で見られている。

*繊維同製品製造業(ニット製造業)
 
市況全般としては「好転した」とは言い難い状況であるが、スポーツ衣料、資材関係等で不良在庫の整理が行われ、一部で明るさが見られるものが出てきた。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 3月の売上高は前月比、前年同月比ともにやや減少した。

*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
 
3月の組合取扱い出荷量は、対前月比で生コン向19.1%減、アスコン向16.5%減で全体量では18.4%と大幅に減少となった。対前年同月比では生コン向14.6%減、アスコン向23%減で全体量では16.8%と大幅に減少した。これらに伴い、稼働率19.5%減となった。
 景気は底打ち感と言われるが、新年度も引き続き厳しい状況にある。

*窯業・土石製品製造業(コンクリート製品)
 
当月の出荷量は対前月比、対前年同月比ともに増加しているが、市況に変化は見られず、価格低迷の悩みは解消されない。

*鉄鋼金属製造業(箔製造業)
 
依然として厳しい状況が続いており、好転の気配は感じられない。

*鉄鋼金属製造業(銑鉄鋳物製造業)
 マスコミ報道で景気の下げ止まりの発表があり、その気配は少し感じられたものの、在庫調整等の一時的なものであり、景況は依然停滞状態。

*鉄鋼金属製造業(銑鉄鋳物製造業)
 前月同様、景況は回復の兆しが見えず、対応に苦慮している企業が多い。
 当工業団地内企業において、決算を終えた企業(12月期)及び決算を向かえる企業(3月期)は売上高において前期より減少(20%〜40%減)している。各企業においては合理化等により損益分岐点の低下に努力しているが、現状は厳しく、更なる行政の景気対策を求める声が多く聞かれる。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 
依然として低迷状態が継続しているが、業種によっては在庫量が適正まで回復しており、景況はやや回復の兆しが見えてきた。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 設備の過剰投資、余剰人員、債務超過を克服しなければ道は開けないであろう。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 鉄工業界は全般的に低水準が続く。
 特に繊維機械関係は深刻になっている。

非製造業

*卸売業(水産物卸売業)
 売上高において、対前月比は季節要因のため増加したが、対前年同月比は大幅に減少となり、平成元年以来の最低売上高を記録した。
 今後、ますます経営悪化は続く。

*小売業(石油小売業)
 暖冬により、石油製品(灯油)の販売量が伸びなかった。

*小売業(衣料小売業)
 地域振興券の発行に伴い売上高の増加を期待したが、市町村ごとの発行日のばらつきや現金化に15日〜30日要するため、その成果はなく当衣料品業界は相変わらず不振に終わった。

*小売業(水産物小売業)
 
平成10年度においては、後継者不在や健康上の理由による高齢者の自主廃業が数件あり、組合が弱体化する恐れがある。

*商店街(近江町)
 
人材の新旧入れ替わりの時期にあたり、雇用人員は増加となった。

*商店街(横安江町)
 
地域振興券が交付され、商店街に客足が多くなり、売上高は前年同月に比べ増加となった。
しかし、その効果は3月中旬までであり、最近はめっきり客足は少なくなってきた。
 なお、地域振興券による売上が伸びた店は、鞄店、日用雑貨店、衣料品店、子供洋品店であった。
 当商店街では、金沢市のご配慮で3月下旬から利便性の高い「ふらっとバス」が運行され始めたことで、今後お客様の誘致になればと大いに期待している。

*商店街(尾張町)
 
地域振興券の発行は少なからず好材料となった。
 大型店や特定の店(おもちゃ、学用品)は潤ったのはもちろん、当商店街も高齢者が買い物に来られた。

*サービス業(温泉旅館業)
 
新年会等の行事の減少や話題性の欠如により、利用客の低迷が続いている。

*サービス業(自動車整備業)
 
継続検査については、3月期は1年間で最も需要の多い月であり、対前年同月比1.8%増であったが、ユーザー車検等の車検代行業者の台数が増加傾向で推移したことを考えると、整備工場側にすれば対前年同月比の台数は若干の増にとどまったといえる。
 一方、新車台数については3月期登録車では対前年同月比−12.2%、軽自動車においては規格改訂があったため対前年同月比+26.7%で推移した。

*サービス業(クリーニング業)
 
売上高については、対前月比25%増、対前年同月比ではほぼ不変であった。

*建設業(総合建設業)
 建築工事の受注高は対前年同月比14.5%の増となった。内訳としては、民間工事18.9%の減、官公庁の工事37%の増であった。
 公共投資の結果、土木工事が2ヶ月続けて伸びている。

*運輸業(トラック運送業・金沢市)
 
売上高は3月は引越シーズンと期末により対前月比は増加したが、対前年同月比は減少した。

*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
3月は決算期であり期待していたが、売上高は対前月比微増に終わった。
1〜2月の収入減で3〜4月の資金繰りが厳しくなってきている。
土木関連の輸送需要だけが上向きになりつつある。

*運輸業(ハイタク業・金沢市)
 
運賃収入の前年実績割れが続き、3月は対前年同月比−9.8%の減となり回復の兆しが見られない。
 今までの経営ノウハウやタクシーの利点をとらえて、何を変えるべきか又これからどう対応していくかを真剣に検討すべきである。


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