県内の情報連絡員報告(10月)

製造業

*食料品製造業(醤油製造業)
 
生産量は前月比、前年同月比ともに減少したが、出荷量は前月比、前年同月比ともに増加した。そのため、在庫量は前月比でやや減少となり、前年同月比は横ばいとなった。
  なお、今年1月〜9月の累計をみると、生産量及び出荷量とも前年同月比でやや減少となっており、消費低迷が尾を引いている。

*食料品製造業(菓子製造業)
 
多くの菓子販売店が商店街に立地しているため、大型店の出店等による商店街の来街者減少に伴い、売上高も減少している。

*繊維同製品製造業(織物製造業)
 個人消費の低迷により、業況は低調に推移している。
  織物生産数量は前年割れが続いており、依然として回復は見られない。

*繊維同製品製造業(織物製造業)
 相変わらず売れ行きが不振であり、休業が続出している。


*繊維同製品製造業(撚糸製造業)
 大手メーカー、商社等の大幅減産のため稼働率は低下し、さらには加工賃の下落を余儀なくされている。
先行きに期待できない厳しい状況である。

*繊維同製品製造業(ニット製造業)
 10月に入り、若干ではあるが受注は上向きとなったが、いつまで続くか先行きが不安である。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 受注が大幅に減少し、労働省より不況業種に指定された。
  織機の稼働率も2割程度であり、動かない日がある状態である。
  当分、この状態が続きそうである。

*木材木製品製造業(木材製造業)
 
住宅需要の低迷に伴う荷動き不振に円高急騰が追い打ちをかけ、実需は一層悪化している。今後、住宅金融公庫の金利が最低限度の2.0%まで下がったことが、どこまで一般消費者に住宅購買欲を刺激するかが注目される。

*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
 
10月の組合取扱い出荷量は、全体量で対前月比9.1%の増となったものの、対前年同月比では生コン向24%減、アスコン向53%減と大幅に減少している。
  補正予算が組まれ、公共工事等に期待するものの、今のところ動きが見られず厳しい状況にある。

*窯業・土石製品製造業(コンクリート製品)
 
当月の出荷は、前年同月比は増加しているものの、前月比はほぼ横ばいとなっている。価格については、採算が厳しいことから安値販売を自重し値戻しを唱えるが、需要家の購買姿勢が厳しいことから値戻しには時間を要すると見られる。

*鉄鋼金属製造業(銑鉄鋳物製造業)
 業況は厳しく、年末よりさらに悪くなると予想される。

*鉄鋼金属製造業(銑鉄鋳物製造業)
 業況は悪い状況の中での足踏み状態である。
  全国的にみると、転廃業した企業が増加している。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 
前月同様、景況の回復はなく雇用調整助成金(休業)の申請を継続中の企業が数社ある。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 依然厳しい状況が続いている。今後の見通しも、低迷脱出の好材料が見られず、採算・生産高ともに前年を下回るとの悲観的な見方となっている。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 繊維機械関連の売上高はやや好転しているが、12月以降は減産の見通しである。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 依然として先行きの見通しは悪い。
  繊維機械関連の売上高はやや回復するも、12月〜1月には再び悪化の見通しとなっている。

*その他製造業(漆器製造業)
 木製を中心に販売額は少し下げ止まりの感があるが、依然として好転の兆しが見えてこない。
  国・県の指導による融資面が若干緩和されたおかげで、不況業種の指定による利用者が増えた。

 

非製造業
*卸売業(衣料卸売業)
 
気温が例年より高く、秋物の動きが鈍い。

*卸売業(水産物卸売業)
 売上高は対前月わずかに増加したが、対前年同月は減少が続いている。
  業界の不安は増すばかりである。

*小売業(石油小売業)
 景気の低迷に伴い、廃業又は規模縮小の企業が増加傾向にある。

*小売業(電器小売業)
 消費の冷え込みや記録的な気温の高さにより季節商品が伸び悩み、収益が低下した。大型店の出店攻勢により、消費者動向の変化が依然として見られる。

*小売業(青果食品小売業)
 先月に引き続き、台風等による農作物の被害が大きく、価格は全体的に高値で推移した。

*小売業(衣料小売業)
 前月に引き続き気温が平年より高く、秋物衣料が売上げに結びつかず悪戦苦闘の状況であった。催事、イベント等の色々な試みにより何とか売上高は対前年同月比91.5%になった。

*商店街(近江町)
 
青果部門では、全般的に高値のため単価は上がっている。
 鮮魚部門では、解禁となったズワイガニやコウバコガニ、又甘エビ等の単価は前年より下がっている。水産業界は、売上げダウンを経費の圧縮や仕入先の見直し等で乗り切り、年末需要の取り組みの準備を進めています。

*商店街(横安江町)
 現在、不況のあおりを一番強く受けているのは中心市街地の商店街である。商店街の賑わいづくりのため、各種イベントを計画し行っているが、その場だけの賑わいに終わっている。
 金融不安を背景とした消費ムードは、冷えこんだまま回復の兆しが見えてこない状況である。

*商店街(尾張町)
 10月は売上げが伸びる時期であるが、思った程伸びなかったため相対的に下降していると思ったが、固定客を多く持つことでリスクが避けられ絶対的な落ち込みは押さえられている。
 そればかりか、ミニ美術館開館により客足は微増している。

*サービス業(温泉旅館業)
 
業界は非常に厳しい状況である。この状況を乗り切るには、キャンペーンやイベント等によるアイディア企画での売り込みしかないと思われる。

*サービス業(自動車整備業)
 
継続検査対象車両数は、10月に入り前月比及び前年同月比ともマイナス傾向に推移したが、来月以降若干増加すると予測している。
 一方、新規登録車状況は10月期軽自動車の規格改訂の影響で前年対比110.1%と伸びている。

*サービス業(クリーニング業)
 
売上は前月比2.0%増、前年同月比は不変であった。
 当組合はポスティング・チラシ等により売上増を図りました。

*建設業(総合建設業)
 建設受注高は前年同月比で民間土木20.9%の減、民間建築57.8%の減であった。又、官公庁の土木は41.4%の増、官公庁の建築は54.2%の減であった。

*建設業(鉄骨業)
 受注は減少に歯止めがかからず、稼働率は70%〜80%がやっとであり、年内は不況の風はおさまらない。生産量を減少せざるを得ない企業が出始め、組合として苦慮している。
 来年の大型補正予算の早期樹立に期待をかけている。

*建設業(鉄筋業)
 9月以降に発注された建設工事はこれから着手されるので先行き見通しは良いと予想している。
 低下が続いている価格も下げ止まったようだ。需要が100%を超えれば価格持ち直しが期待される。

*運輸業(トラック運送業・金沢市)
 
業況は前月と変わらず低調である。
 前月比は全体的に悪くなっている。ただ一つの救いであった軽油価格も若干値上がりの気配があり、冬場に向かって価格が上昇した場合は収益状況を悪くするであろう。

*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
今期に入り、売上げが対前年同月比で増加した月は1回もなかった。
 大手企業の建設機械の売上不振、繊維の構造的不況、間仕切り関係もビル建設の低迷で需要が伸びないなどが小松地区の景気低迷の原因である。

*運輸業(ハイタク業・金沢市)
 
運収の前年実績割れが続き、10月分は対前年同月比5%の落ち込みであった。実働率はほぼ前年同月並だが、走行距離・実車距離はともに低く推移している。
不透明な景況感が続いているだけに、流しによるお客さんの獲得に苦慮しているようである。


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