県内の情報連絡員報告(9月)

製造業
*食料品製造業(パン製造業)
 
売上増加を図るため、各企業で割引カード、半額セール等を実施し消費の拡大を模索している。

*食料品製造業(醤油製造業)
 
生産量並びに出荷量は前月比、前年同月比ともにやや減少した。在庫量は前月比でやや減少したが、前年同月比ではやや増加した。

*食料品製造業(菓子製造業)
 
業界で問題になっている点は、取引条件の悪化と得意先の倒産による影響である。

*繊維同製品製造業(ゴム入織物製造業)
 
景況は悪化したままであるが、その中でファンデーション部門は比較的動いている。

*繊維同製品製造業(織物製造業)
 相変わらず売れ行き不振が続き、休業が続出している。

*繊維同製品製造業(撚糸製造業)
 
絹、合繊、仮よりの業種を問わず現状では加工賃、稼動率ともに大幅なダウンとなっており、10月以降の期待感を持つことができない環境である。この状況が続けば年内に倒産件数は続出する様子である。

*繊維同製品製造業(ニット製造業)
 先月より休日(旧盆)が少なかったため売上増となったが、景況は変化なしといったところである。

*繊維同製品製造業(織マーク製造業)
 景況は前月比、前年同月比ともに悪化しており、織機の稼動率は2割程度である。そのため組合員企業の売上高も大幅に減少してきている。
 高齢者の事業者の中には廃業を考える者が出てくるのではないかと心配している。

*木材木製品製造業(木材製造業)
 
住宅金融金庫の貸付金利が市場最低の2.25%になっても住宅需要の冷え込みが続き、それに伴う荷動き不振が続きそうである。本来秋需という言葉があるように9月〜11月は売上が伸びるものだが、今年は8月と比較して9月は18%減と大きく売上が落ちた。

*窯業・土石製品製造業(骨材採取販売)
 
9月の組合取り扱い出荷量はアスコン向出荷量が対前月比14.0%、対前年同月比でも14.3%減少し、低調が続いている。
 上半期の対前年比でも生コン向12.6%、アスコン向18.5%、全出荷量で13.7%減少と大きく下回り大変厳しい状況である。

*窯業・土石製品製造業(コンクリート製品)
 
当月の出荷量は前月比及び前年同月比とも増加したものの、依然として低水準である。価格面においても建設業者間の受注競争激化の影響が資材業界にも波及しており、大変厳しい状況となっている。

*鉄鋼金属製造業(箔製造業)
 
仏壇業界の不振で減産を余儀なくされている。

*鉄鋼金属製造業(銑鉄鋳物製造業)
 県および鉄工機電協会指導の「新産業創出研究会」鋳物部会がスタートした。この部会は、鋳鋼、鋳鉄、非鉄合金など鋳造全般を網羅し、技術力の向上、新産業分野への進出、製品開発等を目的に事業を行うもので、不況打開のインパクトになればと思っています。

*鉄鋼金属製造業(銑鉄鋳物製造業)
 9月期に入っても当工業団地内の企業においては、依然として受注(売上)の回復はなく、雇用調整助成金の申請(休業届)を継続している企業が数社ある。又、景気の先行見通しが立たず人員の縮小を実施した企業及び検討を行っている企業が生じている。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 
引き続き厳しい状況である。これまでよかったとされていた工作機械及びアメリカ向け輸出が減少傾向にあり、一層の悪化が懸念される。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 繊維機械の部品加工について、10年4月〜8月の各月平均は対前年比60〜70%減と極端に落ち込んだが、9月は対前年比約30%減とやや回復した。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 受注状況について、これまでは6ヶ月〜1年先の見込生産計画を立てることができたが、現状は3ヶ月〜6ヶ月くらいであり、来年度はさらに厳しくなるだろう。

*機械器具製造業(金属機械製造業)
 繊維機械関係は若干回復したが、依然低水準である。

*その他製造業(漆器製造業)
 前年比、前年同月比ともに売上は減少しており、底が見えない。
 特にギフトの物の減少が目立つ。

非製造業
*卸売業(衣料卸売業)
 
景気は不安定であり、消費の停滞が続いている。

*卸売業(水産物卸売業)
 対前月比減少は季節的なものによるが、今年は特に悪い。又対前年度も大幅に減少となったため、4月〜9月上期の対前年度も減少し、今後の見通しは暗い。

*小売業(電器小売業)
 相変わらずの天候不順と台風7号による水害等で市況は不安定となっている。又、単価ダウンによる収益の低下がある中で、大型ディスカウントショップの開店のため消費者動向は変化している。

*小売業(青果食品小売業)
 台風7号、8号による農作物の被害(水害・風害)が多大で、価格は全体的に上昇ぎみである。今後も入荷量、価格面は不安定な状況になるであろう。

*小売業(衣料小売業)
 平均気温が高く、9月度は秋らしさが肌に感じられないまま経過した。そのため、秋物は昨年度より大幅にダウンした。
 今後、1〜2年間は売上高アップの期待はできず、財務基盤の勝負となるであろう。

*小売業(魚類小売業)
 
大型台風の連続発生により、漁獲量・価格とも不安定に推移した。

*商店街(近江町)
 
資金繰り悪化による倒産が出ないか注意が必要である。緊急支援融資制度等を勧め、危機を乗り切っていきたい。

*商店街(横安江町)
 
売上高は9月に入って秋物衣料品の売れ行きに伸びが見られたものの、全般的には売上高が落ちてきている。
 景気が悪いのは社会、経済の不安定が原因になっているものとみられる。

*サービス業(自動車整備業)
 
平成10年度は4月から9月の6ヶ月が経過し、継続検査は保有台数の伸びに比例して増加している。特に継続検査の継続率が前年4月から9月の半年間を見れば+0.8%伸ばしている。
 ただし、整備業界は車検代行業者と合わせてガソリンスタンドにおけるユーザー車検の需要が伸びたため、業界の車検需要は伸び悩みを増している。

*サービス業(クリーニング業)
 
売上は前月比15%減、前年同月比12%減です。
 例年より暑く、夏物はまだ出てきていません。

*建設業(総合建設業)
 建設工事受注高の前年同月比は、民間土木18.3%減、民間建築50.3%減となり厳しい状況が続いている。又、官公庁の土木は7.4%減、建築は大型受注があり199.6%増という結果であった。

*建設業(鉄骨業)
 現在、鉄骨業界は全国的に「極めて厳しい状況」と表現されている。
 S造、SRC造ともに前年同月比は15.3%減であり、19ヶ月連続の減少となった。8月の推定鉄骨需要量は65万トンと低水準であり、この状態が9月以降も続けば年800万トンを割る可能性が出てくる。

*建設業(鉄筋業)
 9月中、資金繰り悪化のため倒産が1件あった。
 工事量は若干持ち直し気味であるが、絶対量が不足しているので稼動率は悪い。
 最近、低価格差し値強要が多く受注単価が下落している。

*運輸業(トラック運送業・金沢市)
 
当月は季節的要因で売上高が増加したが、前年同月比はマイナスであった。ほとんどの項目において前年同月より悪化している。業界の景況は極端に悪い。

*運輸業(トラック運送業・小松市)
 
中間決算月で期待していたが、前月より稼動月数が多い分だけ少し売上が伸びただけであった。
 ほとんどの業者が資金繰りに苦慮している中で中堅業者が倒産した。取引銀行に見放され、ノンバンクからの借入れに依存していたという。銀行の貸し渋りは何も改善されていない。
 通常は秋季繁忙期だが、今年は全く良い情報が入っていない。

*運輸業(ハイタク業・金沢市)
 
運収の前年割れが続いているが、季節的需要の伸び悩みも一部で見られます。不透明な中で、流しによる利用者獲得に苦慮しているようで、法人タクシーの存続をかけて難しい局面に立たされている。
 雇用面では、平均3、4名不足している。二種免許に阻まれ、充足が十分ではない。


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